Number ExBACK NUMBER
「ラグビー好きは優しい方が多い(笑)」豪華演出で日本vsオールブラックスをリッチ観戦! あわや大金星の激闘80分で生まれた一体感
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKiichi Matsumoto
posted2022/11/05 11:00
10月29日に行なわれたラグビー日本代表vsニュージーランド代表。この熱戦の模様を「ホスピタリティ・ライブビューイング」の観戦会場からお届けする
さらに11年W杯のプール戦で対峙した大野均は「当時は(オールブラックスを)過大評価しすぎて自分たちにプレッシャーをかけてしまった」(7-83)とリアルな心境を回顧。「でも、今の日本代表ならいい戦いができると思う」と、最強軍団との決戦に臨む後輩へエールを送った。
そんな先人たちの熱い思いに触れたことで参加者のボルテージは自ずと高まった。ピッチに入場する選手の姿が大型スクリーンに映し出されると、その場にいた全員が料理の箸をとめ、共に立ち上がってアンセムに耳を傾ける。6万5188人という最多動員数を記録した国立競技場に負けない高揚感が宴会場を包み込んでいた。
オールブラックスの凄さとは?
キックオフと同時に、ステージ上ではOBによる生実況&解説がスタート。日本代表選手にまつわるエピソードを披露するだけでなく、ニュージーランドに留学経験のある伊藤鐘史が「強いというより、全員が“うまい”からなかなか触れない」とオールブラックスの凄さを玄人目線で語ることで、参加者たちのラグビー知識を上積みさせていく。
この日のハイライトは大型LOワーナー・ディアンズの代表初トライのシーンだ。ユース世代の育成に注力する野澤武史が「2年前まで花園に出ていた選手なんですよ」と事前に共有していたものだから、ニュージーランド出身の20歳が独走する姿は涙なしに見られなかった。怪我から復活した姫野和樹のジャッカルやリーチ マイケルのタックルの度に円卓を囲んだ“チームメイト”との気持ちがひとつになり、激闘の80分間はあっという間に過ぎ去った。
日本代表の善戦と豪華な”ホスピタリティ”に大満足!
すっかりほろ酔いとなったイベントの終盤、参加者の満足度をさらに上げたのがプレゼント大会だった。長い“うしろ髪”が印象的だった名フルバックの松田努は、女子代表として活躍する娘・凜日のアイテムを「家からパクってきました(笑)」と大放出(しかも松田凛日らW杯を終えたばかりの女子代表選手たちが円卓に座っていた!)。「次回いらっしゃる時は、隣の席にラグビーを知らない新しい方を連れてきてくださいね」と、笑顔で呼びかけたのは早稲田大の黄金期を支えた今泉清。日本代表が新たに掲げるスローガン“Our Team”のマインドで、時間の許す限り写真撮影やサインに応じていた。