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ダルビッシュ有「すごく自信がついた」メジャー12年目の大活躍、36歳にして“ベストシーズン”を過ごせた理由「野球だけという感じだった」
posted2022/10/29 17:12
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph by
Getty Images
遠く、険しい、世界一への道。今ポストシーズンで日本人選手としてただひとりプレーしたパドレスのダルビッシュ有が、フィリーズとのリーグ優勝決定シリーズで敗退。今年も日本人選手のワールドシリーズ進出はかなわなかった。
最後に同シリーズに出場したのは18年の前田健太(当時ドジャース)。出場を許された日本人選手は過去13人、優勝リングを手にしたのは17年の青木宣親(アストロズに7月まで在籍)が最後で11人。17年のドジャース時代に出場経験のあるダルビッシュはあと一歩が及ばなかったが、今回得たものは大きかった。
「悔しいと同時に自分たちがここまで来たんだという満足感というのも、ファンの方からすると“何を言っているんだ”と思うかもしれないですけど、やっぱり八十何勝(89勝)というところでここまで来たので。そういうところはすごくあると思う」
公式戦で101勝のメッツをワイルドカードシリーズで破り、リーグトップの111勝を挙げた最大のライバル・ドジャースを地区シリーズで撃破したことの意味は大きいとダルビッシュは言った。
「この選手、球団、サンディエゴがすごく自信がついたんじゃないかなと思います」
36歳にして“ベストシーズン”
2年連続3度目のオープニング投手を託された開幕に始まり、シーズンを通してローテーションを守り抜き、12年のルーキー時代に並ぶキャリア最高の16勝を挙げた今季。特筆すべきは投球イニングで、夏場までは6人ローテーションを組みながら194回2/3を投げ、クオリティスタート(6回3自責点以内)は30先発でリーグ最多の25回となった。