4巡目・森下は「将来性豊か」

「数年前ですと戦力的に即戦力投手を優先させなければいけませんでしたが、やはりそこばかりではなくチーム全体を見て野手も上位で指名しなければいけない状況になってきました。また先ほどもお伝えした通り、今回は上位候補が少ないなかで、特にキャッチャーと二遊間というのは毎年いい選手が出てくるとは限らないので、指名できるうちに確保しておきたいという狙いもありました。また来季のドラフト候補選手たちの状況も踏まえ、必要とおぼしきタイプの選手は獲っておくべきだと」

　4巡目指名は、素材型の投手である森下瑠大（京都国際）。最速144キロの真っすぐに加え、奥行きとゾーンを広く使えるサウスポーだ。

森下瑠大 ©JIJI PRESS

「うちでは高校生のサウスポーとして高い評価をさせてもらいました。3年生になって肘の故障があり、あまり登板をしていないのですが、ポテンシャルの部分で高い可能性を感じています。他球団が上位で指名するのではという情報があったのですが、幸いうちが指名することができた。本当に将来性豊かなピッチャーだと思います」

5巡目・橋本は確実に1イニングを任せられる

　そして5巡目での指名は投手の橋本達弥（慶大）である。直球とフォークが武器の六大学を代表するクローザー。高い三振率と低い被打率が魅力だ。ちなみに八馬氏のエリア担当の選手でもある。

「橋本投手は、わたしが近畿方面を担当していた長田高校時代から知っている投手で、この4年間でしっかり成長してくれました。強い真っすぐとフォークが売りの、まさにショートイニング向きのピッチャー。他にもアクセントになるカーブやカットもいいので、確実に1イニングを任せられる楽しみなピッチャーです」

過去最多5名の育成選手を指名した理由

　本指名は5選手で終了した。あともうひとり指名する可能性もあったというが、交渉権獲得選手と現所属の選手たちの編成状況を鑑み最終的には見送ったという。その代わり、DeNAは過去最多の5名の育成選手を指名している。

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