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敗れた騎手が語った「でかい鼻差です」 大接戦となった菊花賞、アスクビクターモアはなぜ勝てたのか?「何とか凌いでくれないかと」 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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posted2022/10/24 12:35

敗れた騎手が語った「でかい鼻差です」 大接戦となった菊花賞、アスクビクターモアはなぜ勝てたのか?「何とか凌いでくれないかと」<Number Web> photograph by Photostud

菊花賞を制したアスクビクターモアと田辺裕信

タイトルホルダーのような圧勝劇ではなかったが…

 成立し得ないタラレバだが、もし、舞台が例年通り、直線の長い京都外回りコースだったら、1、2着の着順は逆になっていたかもしれない。それはつまり、田辺が阪神内回り向きのレースをして勝利をもぎ取った、いうことでもある。西宮出身の廣崎利洋オーナーは、「地元」と言えるこの舞台では、レッツゴードンキによる2015年桜花賞以来となるビッグタイトルを手にした。

 生産者の社台ファームにとっては2007年アサクサキングス以来となる菊花賞6勝目。2着のボルドグフーシュも生産馬だった。

 昨年のタイトルホルダーのような圧勝ではなかったが、速い流れに楽について行き、自分から動いてレコードで押し切ったのだから、相当強い。広崎オーナーが「一番合うのは中山だから」とコメントしたことから、次走は有馬記念になるのかもしれない。

「強い馬が勝つ」と言われている菊花賞に相応しい、長距離の新王者が誕生した。

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