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コスタリカで愛されたヤングなでしこ「ハマノは一番のお気に入り」代表広報が感じた“W杯準V以上の価値”とは?〈なでしこ初招集で涙も〉 

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posted2022/10/12 17:00

コスタリカで愛されたヤングなでしこ「ハマノは一番のお気に入り」代表広報が感じた“W杯準V以上の価値”とは?〈なでしこ初招集で涙も〉<Number Web> photograph by JFA/AFLO

10月6日のナイジェリア戦でなでしこジャパンデビューを飾った浜野まいか。U-20女子W杯でMVPに輝いた18歳は、試合後のインタビューで悔し涙を流した

「応援されるチームになる」

 2021年5月に発足したU-20日本女子代表の合言葉だ。ひたむきなプレーや逆境にも屈しない芯の強さをピッチで見せようという意気も込められているが、それはプレーだけではなく普段の振る舞いにもしっかりと浸透していた。

 たとえば滞在したホテルでは、フロントスタッフや食事をサーブするスタッフに対しても選手たちはにこやかに挨拶し、バスの運転手やエスコートの白バイ警官にも毎回感謝を伝えていた。その姿勢はスタジアム内でも同様だ。ウォーミングアップのためにピッチに出れば必ずスタンドにお辞儀をし、湧き上がる声援に手を振って応えていた。

呼び水となったコスタリカ在住の日本人女性

 ヤングなでしこのプレーや言動がコスタリカの人々を魅了したのはいうまでもないが、呼び水となったのは、コスタリカで働く日本人女性だった。呉田幸子さんは、現地在住の日本人や親しいコスタリカ人にスタジアムへ来るように声をかけた。

「コスタリカで日本人がマイノリティであるのはわかっていたので、我々が応援しなければ誰がする!という思いで応援し始めましたが、試合を重ねるごとに、コスタリカ人が日本を応援するようになっていきました」

 さらに日本から遥々やってきた熱烈な3人のサポーターの存在を知ると、日本人の友人とともに彼らが使っていた応援コールにスペイン語で説明を付けて現地の人々に拡散した。

「日本代表のピッチ内外での姿がコスタリカ人の心を掴んでいるのがわかり、決勝の会場で日本代表のユニを着て応援することが本当に誇らしかったです。正直女子サッカーがこんなにも面白く、感動するとは思っていなかったので、選手たちやチームの方に感謝している。日本から離れた小国での開催だったからこそ、選手やチームスタッフ、サポーター、現地日本人が一体となり、自分もチームの一員だと思いながら応援できたのが楽しかった」

 U-20日本女子代表の選手たちは、過去2年以上にわたり、新型コロナウイルスの影響により歓声のない試合会場でプレーしてきた。彼女たちにとって、あれほどまでの大歓声を受ける経験はほぼ初めてだったに違いない。

「すごく嬉しかったし、こんな経験はなかなか無い」

 全6試合にフル出場したDF石川璃音(19歳)が素直に喜んだように、選手はみなそれをエネルギーに変え、ピッチで一心不乱にボールを追いかけた。そして試合が終われば再び満面の笑みとともにスタンドへ向けて手を振り返し、けれん味のない無垢を振りまいた。そのギャップもまた、観衆を惹きつけた要素のひとつだろう。

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