もうカウントダウンが始まっている

「サントシュは彼のことが大好きだしね。それに私たちの国では、ロナルドは常に最高の英雄だ。ただ個人的には、もうカウントダウンが始まっていると思う。当然、絶頂期は過ぎてしまった。もう37歳だからね。それでも、現時点で彼より優れたスコアラーはポルトガルにいないし、世界にもそれほど多くはいないと思う。アンドレ・シルヴァやジョアオ・フェリックスも前線の中央を担えるが、決定力ではロナルドに敵わない。

　サントシュ監督の戦術？　あまり共感できないね。せっかくタレントが揃っているのだから、美しいスタイルに舵を切ってほしい。6月のネーションズリーグでも周囲が納得するようなパフォーマンスは見せられなかったから、次のネーションズリーグでどんな采配を見せるかを確認したい」

　実際、ポルトガル代表は9月24日にチェコに4-0で勝ったが、9月27日のスペイン戦で敗れ、グループリーグ突破に失敗。試合後には3度のチャンスをふいにしたロナウドを批判する記事も見られ、現地のスポーツ紙『ア・ボラ』は「代表でも出場時間を減らすべきかもしれない」と書いた。

決定機を逃し、頭を抱えるロナウド　©Getty Images

現在のロナルドは代表で先発すべきではない

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　この試合結果を受けて、以前から懇意にしている元UEFA.comの記者で現在はフットボールデータサイト『GoalPoint.pt』を運営するペドロ・ゴンサルベス記者にも話を聞いてみた。

「個人的には、現在のロナルドは代表で先発すべきではないと思う。今季はクラブでプレシーズンに参加しなかったこともあり、明らかにコンディションが整っていない。『家族の理由』というのは、春にパートナーが死産をしているので、正当なものだったかもしれない。ただ選手にとって重要な時期──特に37歳の彼には──に、しっかりとトレーニングを積めなかったため、まだ良い状態にないんだ。これからW杯までの間にコンディションは高まるかもしれないが、さもなければ、サントシュ監督は勇気を持って彼を起用しない決断を下すべきだ」

──でもそれは多くのファンが許さないのでは？　この数週間で訊いて回ったかぎり、ほぼすべてのポルトガル人がロナルドを愛し、彼はW杯でも先発すべきだと答える人がほとんどだった。

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