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「今は脱ぎたくない」熊本移住、井手らっきょ62歳が裸芸を封印していた!「くりぃむ上田晋也の兄と一緒にモルックにハマっています」
posted2022/09/26 11:04
text by
甚野博則Hironori Jinno
photograph by
Takuya Sugiyama
カール君は後半になると電圧があがる
――『スポーツ大将』で思い出に残っている撮影はありますか。
井手 やっぱり100mの全国大会で優勝したときですね。ただ結果的には「カール君」人形に負けましたけど、全国大会を11秒前半に届くくらいで勝てたことが、ものすごく嬉しかったですね。カール君って、まず最初は傾斜がついていて、そこを美術さんが押すんですよ。それで、カール君が走り出すんですけど、最初はめっちゃ遅い。だけど、後半になると電圧があがるんですかね、1歩が15mくらいの歩幅になるんですよ。すげえ速くなると、もう絶対に勝てないですね。9秒6とか5とか、今のボルトくらいの速さで走っていましたからね。
子供たちの小学生大会とかだったら「コカール君」っていうのが出てくるんですが、これもまた速いんです。で、女性の大会時には、「ツヨイナーちゃん」っていうフローレンス・ジョイナーみたいな人形が出てくるんです(笑)。
ベン・ジョンソン「ラッキョ、ラッキョ」
――ベン・ジョンソンと対決したこともありました。
井手 あれはフジテレビの番組で、それも芸能人で足の速い人たちで予選をやったんです。そのとき僕が1位で、ベン・ジョンソンと走りましたね。ハワイで撮影したんですけど、そのときベン・ジョンソンは上半身裸でしたが、筋肉が凄くてね。胸とか足とか腕とか、全部筋肉が凄いんですけど、特に背筋を見たときは、かまぼこみたいでした。こりゃすげえなと。僕も11秒台で走ったんですけど、やっぱりベン・ジョンソンには勝てなかった。
ハワイでは水泳もやりました。マーク・スピッツっていう世界記録保持者とリレーをしたのですが、凄く速かったですね。でも、その水泳を見て、ベン・ジョンソンがなぜか「ラッキョ、ラッキョ」って応援してくれるんですよ。
――アスリートとの対戦前には練習をするんですか?