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“財政難なのに大補強”バルサを激写 誹謗中傷されたデヨンクへの拍手、33歳レバンドフスキが作る深みとは〈次戦は久保建英ソシエダ〉
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2022/08/20 06:00
財政難が叫ばれる中でレバンドフスキらを獲得したバルサ。プレシーズンと開幕戦の撮影から見えてきたものは?
また、この日先発となったレバンドフスキなど新加入選手は、リーガの定めるファイナンシャルフェアプレーの規定に反するため、開幕の前日まで登録ができない状態だった。将来の放映権などを売却することで、なんとか間に合わせた形だ。
契約のゴタゴタから解放されたデンベレも…
試合は大方の予想通り、バルサのペースで進む。右からラフィーニャ、左からデンベレがサイドを突破にかかる。
12分には、デンベレのパスを受けたレバンドフスキが技ありシュートでゴールを揺らす。しかしこれはオフサイドで取り消されたが、カメラ越しに、前線の3選手がそれぞれのポジションを意識しながら、コンビネーションを見せようとしていた。
また特に序盤に関しては、デンベレの守備意識の高さも印象的で、契約のゴタゴタから解放され高いモチベーションを持ってシーズンに望んでいる事がうかがえた。
なおこの試合は21時キックオフだったが、ウォーターブレイクが取られた。再開のタイミングで、デンベレとラフィーニャの立ち位置が変更されていた。
そんな中、ガンペール杯でもゴールにつながった、エリック・ガルシアからパスをレバンドフスキを経由してペドリにつながるプレーを見せたが、カットされてしまった。
チーム一丸となって守るラージョの中でも特筆だったのは、パテ・シスだったか。屈強なフィジカルと運動量でバルサの攻撃を摘み取る。それでも今日は、ゴールを奪うのは時間の問題のようにも思えた。
誹謗中傷を受けたデヨンクに対するエール
実は昨シーズン、バルサはラージョに2敗している。強固な守備からカウンターでゴールを奪われているのだ。この日も、何度かカウンターを受け決定機を作られた。それを守り切ったのは、今シーズンもバルサGKテア・シュテーゲン。さらにこの試合でCBを務めた、エリック・ガルシアや新加入のクリステンセンだった。
後半、デヨンクがアップに出てくるとひときわ大きな拍手が起こった。
バルサの財政難に翻弄される選手の1人だ。移籍にまつわり、無意味な誹謗中傷を受けた。それに対する応援のメッセージだった。