ゴルフPRESSBACK NUMBER
渋野日向子に笑顔が戻った! 現地レポーターが「あの状態から、よく立て直した」と感心した4日間〈優勝ブハイと3年ぶりに祝福ハグ〉
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2022/08/10 11:03
試合後、報道陣に向けて笑顔で手を振る渋野日向子。3年前の再現を逃すも、最終日まで優勝争いに加わって大会を盛り上げた
「試合後に他人から指摘されるまで(バンザイしたことに)気づかなかったんですよ。やっぱり自分が優勝できないならプロゴルファーとして、他の選手の活躍を喜ぶのがマナーだと思います。
彼女の優勝は、自分が20歳の頃を思い出しましたね。なにも恐れることなく、イケイケに攻め続ける姿勢。私もすごく良いゴルフをしていたんですが、決まって欲しいパットがことごとく入らず、15番ぐらいで“今日は自分の日じゃないなー”と。あの優勝の瞬間を見ることができて光栄でしたよ」
そんな2人は不思議な縁で結ばれているのだろうか。今大会で、ブハイと渋野は再び“最終日最終組”を共にすることになる。
単独首位で最終日を迎えたブハイを、2位タイの渋野が5打差で追う展開。最終日15番でブハイがトリプルボギーを叩き、17番で渋野がバーディーを決めたことで一時はその差が1打差までに縮まるも、最後はブハイが逃げ切り、チョン・インジ(韓国)のプレーオフを制した。
ブハイの勝利を見届けた渋野
プレーオフは4ホールで決着したため、試合が終了したのは現地時間21時すぎ。渋野はホールアウトしてから1時間以上経過してもゴルフ場に残り、ブハイのツアー初優勝をしっかり見届けた。
「試合中もブハイ選手と渋野選手は、お互いの良いプレーに『ナイス!』と声を掛け合っていました。しっかり相手を応援してるんですよ。渋野選手はグリーン上でもリアクションしていましたね(笑)」(片平)
結果こそ変わったものの、互いにリスペクトを送る姿勢は3年前と変わっていなかった。
これで今季のメジャー大会は終了。だが、ツアーは11月まで続く。片平は最後に今後の期待を語った。
「渋野選手は3年前に全英女子オープンを勝ったことで、ガラッと人生が変わりました。メディア、ファンの注目度が上がり、スポンサーが増え、自分自身にも過度の期待やプレッシャーかけてしまったこともあったでしょう。いろんなことを乗り越えて、再び全英女子オープンでトップ5に入ったことは、すごく自信になったんじゃないでしょうか。今後が楽しみです」
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。