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「大谷の球数を増やすために…」敵軍監督が明かす“なぜ大谷翔平を攻略できた?” 対戦投手は記者に告げた「覚えておいて欲しいことがある」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2022/08/08 17:02
ベーブ・ルース以来の「二桁勝利&二桁本塁打」まであと一歩のところで足踏み中の大谷。対戦チームの選手と監督が、大谷攻略について語った
カプリーリアン「覚えておいて欲しいことがある」
「詳しいことはあまり言いたくないな(笑)。僕たちが何をしたか分かるかい? もう一度VTRテープを見ることもできるよ(笑)。覚えておいて欲しいことがある。僕らはエンゼルスと何度も戦ってきているし、大谷とも何度も対戦してきた。僕はサイン通りに投球をするだけだ。自分達が望む投球ができた。その結果として望むものを手にしたということだ」
新人監督のマーク・コッツェーは大谷から3点を奪ったことよりも、5回2/3で99球を投げさせたことに満足していた。
「三振の数(7)が多かったのは仕方ないことだ。しかし、我々は彼の球数を増やすためにカウントを深くすることができた。選手たちがよくバトルしてくれたね。良いアプローチをして、早い段階で彼をマウンドから降ろすことができて良かった」
アスレチックスの面々が言いたかったことはまさに『プラン』であろう。映画「マネーボール」でも知られるように、彼らはお金のない低予算チームでありながら、いつも知恵と工夫を凝らし戦っている。
今季は選手の入れ替え時期にあたり、ア・リーグ最低勝率に喘いでいるが、プランを持ち、選手たちが実践しようとしていることが、彼らの言葉からもわかる。
エンゼルスにプランがないとは言わない。だが、それが戦いとして見えてこない。これが、低迷が続いている理由のひとつだと感じている。
大谷の次戦先発は9日(日本時間10日)に決まった。今度こそ、ベーブ・ルース以来104年ぶりの「二桁勝利&二桁本塁打」の偉業達成に期待が高まる。相手は再びアスレチックス。彼らはデータをアップデートし、再びチームとして難敵・大谷に挑んでくるだろう。大谷がマウンドを支配することは間違いないと思うが、エンゼルスにもしっかりとアプローチを見せてもらいたい。
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