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「大谷の球数を増やすために…」敵軍監督が明かす“なぜ大谷翔平を攻略できた?” 対戦投手は記者に告げた「覚えておいて欲しいことがある」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2022/08/08 17:02
ベーブ・ルース以来の「二桁勝利&二桁本塁打」まであと一歩のところで足踏み中の大谷。対戦チームの選手と監督が、大谷攻略について語った
大谷ひとりがここまで責任を負う必要があるのか
3日のアスレチックス戦でもそうだった。3回1死二、三塁の先制機に三直に倒れた大谷は言った。
「あそこでゲーム自体は決まったのかなと見えるので、自分があの打席で打っていれば。打てなかったのが、敗因かなと思います」
まだ序盤、しかも0−0の展開。大谷の気持ちは理解できるが、たったひとりの選手がここまで責任を背負う必要があるのだろうか。野球はチームスポーツ。先にも挙げたようにチームとしてのプランは何なのか。それが見えてこない。6回途中3失点は決して先発投手を責めるものではないが大谷は言った。
「3点取られたらなかなか勝つチャンスは今のところないかなと思います。先制点を取られたらやっぱりなかなか厳しい展開になってしまうので。先制点をあげないのが一番かなと思います」
クラブハウスで対戦相手が語ったこと
試合後、アスレチックスのクラブハウスへ取材に向かった。1−1の6回に大谷の宝刀スライダーを捉え、決勝の2点本塁打にしたマーフィーは自身のことについて謙虚な言葉を並べていた。
「彼はずっといいスライダーを投げていたよ。僕も初回は三振だった。認識する必要のある球だったね。大谷は試合の大半で素晴らしかったが、ひとつのミスがあった。彼はほとんどを彼が望む場所に投げていたよ」
だが、3回1死二、三塁で大谷を三直に封じたキーポイントについては少し表現は違った。
「我々はチームリポートを読み、その通りに投球を試みた。そして、三塁手が正しい位置に守っていた。それだけだ。翔平が打ったボールが少し違うところに飛んでいれば違う結果になっていた。ポジショニングが正しく、(先発の)カプリーリアンが正しく投げたということだと思う。結果としてうまくいったよ」
カプリーリアンはジョークを交えつつ話した。