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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
PSG取材で来日、フランス記者に本音を聞いた“Jリーグの評価は?” 「カワサキは一番危険な相手だった」「観客の声出し禁止は奇妙な感じ」
text by
小川由紀子Yukiko Ogawa
photograph byTakuya Sugiyama
posted2022/08/04 11:02
パリ・サンジェルマンの日本ツアーに同行したAFP通信のサッカー担当記者に話を聞くと…
ナラギ記者 名前は覚えていないけれど、川崎のGKは印象的だったな。良いセーブがいくつかあった。もちろんガンバのGKも、足でクリアする場面もあったり、ペナルティエリア内での奮闘はなかなか素晴らしかった。ガルティエ監督は、試合後の会見でガンバの監督を称えていた。彼も、良い戦いだったと実感していた証拠だ。
――マルセイユにいた酒井宏樹は覚えていますか?
ナラギ記者 もちろん。彼はマルセイユでも活躍していたし、良い選手だったね。浦和での(PSGとの)戦いは彼にとってハードだったようだけど、今でも良い選手だなと思ったよ。
――川崎フロンターレ戦の会場だった国立競技場の印象はどうでしたか? 昨年のオリンピックのために建てられた新スタジアムですが。
ナラギ記者 去年の東京オリンピックも取材したから、あそこは初めてじゃなかったんだ。でもオリンピックのときは無観客で今回は満員だったから、コロナでいろいろな制約はあったにせよ、声援が聞こえて、あんなふうに埋まった会場を見られたのは感動だった。五輪のときはからっぽで寂しかったからね。
乱入者自体には驚きはないけれど…
――日本のスタジアムの雰囲気はどうですか?
ナラギ記者 なんか違うな~という感じだった。コロナの制約で声を出しちゃいけない、といった決まりがあるのは少し特殊だったとはいえ、とくに最初の試合では、会場は満員なのに、声援がなくてシーンとしていた時間帯があって、なんかものすごく奇妙な感覚がした。埼玉と大阪では、観客はもっとダイナミックに感情を表現していた感じだった。歌ったり演奏していたグループもいたしね。ガンバ戦はゴールがいっぱいあったし、チャンスもたくさんあったから、ものすごく盛り上がった。まさにサッカー観戦の雰囲気に溢れていた試合だった。会場もサッカー専用スタジアムだしね。陸上トラックのある国立競技場とはどうしても雰囲気は違う。観客も声を出さないという決まりを守っていたし。なのでちょっと奇妙な感じがしたよ。
――川崎戦では、試合後ピッチに乱入者がいました。あれについてはどう思いましたか?