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「エンドウはポリバレント、カマダはテクニカル」「クボは優雅」前ドイツ代表監督が注目する“日本代表の5人”とスペイン攻略法とは

posted2022/07/19 11:01

 
「エンドウはポリバレント、カマダはテクニカル」「クボは優雅」前ドイツ代表監督が注目する“日本代表の5人”とスペイン攻略法とは<Number Web> photograph by Getty Images/JMPA

鎌田大地や遠藤航らブンデスリーガで活躍する選手は多いが、レーブ氏らドイツ国内の識者も情報を得ていると言える

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アレクシス・メヌーゲ

アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge

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カタールW杯、日本代表が初戦で戦うのは過去4度の優勝を誇るドイツ。彼らはどのように準備を進め、日本に対してどんな印象を持っているのか。前ドイツ代表監督のレーブ氏に聞くとともに、現ドイツ代表指揮官であるハンジ・フリック氏の雑誌Number掲載のインタビューも特別に無料公開します(全3回/#1も)

 ドイツ代表の試合を見ると、多くの人が「まるでクラブチームのようだ」と感じるのではないだろうか。

 たとえば攻撃では、躊躇なく縦パスを入れ、前線の選手がワンタッチで落とし、それを他の選手が前向きに受けて中央を突破していく。ドイツ語で「シュタイル・クラッチュ」と言われるプレーで、これを2、3回連続で行って一気にゴール前へ迫ることもある。

 ハンジ・フリック率いるドイツ代表は、なぜこういう連携をできるのだろう?

 前ドイツ代表監督のヨアヒム・レーブに、ドイツ代表の強さの秘密、日本がスペインとどう戦うべきか、日本人選手の評価を尋ねた(翻訳:木崎伸也)。

フリック監督と再会して語ったこととは

――5月にベルリンで開催されたドイツ杯決勝で、あなたはフリック監督と再会したそうですね。どんな話をしましたか?

「まずはハンジが監督になってからドイツ代表が非常にいいパフォーマンスを見せていることを称え、カタールW杯での成功を祈っていると伝えたよ。普段からハンジとは頻繁に連絡を取って、アイデアを交換し合っているんだ」

――フリック監督はあなたが率いていたときと比べて、ドイツ代表をどの部分で成長させたと思いますか?

「プレッシングとゲーゲンプレッシングだ。これらの強度が間違いなく上がった。ハンジはチームのためにすべての力を出せるような選手7、8人を軸にして、インテンシティの高いプレーを実現している」

――そうやってうまくいっている中で、さらに改善しなければいけない点は?

「守備は固くなっているものの、簡単に相手にシュートチャンスを与えてしまうことがある。攻撃ではさらにオートマティズムを向上させる必要があるだろう。ただ、試合ごとにそれらも改善されてきている。

 9月のネーションズリーグの2試合(ハンガリー戦とイングランド戦)と、W杯直前のテストマッチを有効に使えば、非常にいい状態でW杯を迎えられるはずだ」

――フリック監督はFIFAウィーク以外にも、選手たちとオンラインミーティングを開いて戦術を浸透させているそうですね。代表活動が限られている中で、非常に賢いやり方だと思いました。

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