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ソン・フンミンと日本人プレミアリーガーの意外な接点… 吉田麻也への「誇り」と“岡崎慎司の予言”とは〈得点王の現地リアル評〉

posted2022/07/13 17:01

 
ソン・フンミンと日本人プレミアリーガーの意外な接点… 吉田麻也への「誇り」と“岡崎慎司の予言”とは〈得点王の現地リアル評〉<Number Web> photograph by Tottenham Hotspur FC/Getty Images

2021年9月、ノースロンドンダービーでのソン・フンミンvs冨安健洋のマッチアップ

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田嶋コウスケ

田嶋コウスケKosuke Tajima

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Tottenham Hotspur FC/Getty Images

 21-22シーズン、プレミアリーグ得点王を獲得したソン・フンミンと、リバプールでの2年半の挑戦を終えた南野拓実。2人のイングランドでの“リアルな評価”を現地在住ライターが記した(全2回の1回目/南野拓実編へ続く。)

 トッテナムのソン・フンミンが、プレミアリーグの得点王に輝いた。

 韓国代表FWは最終節のノリッチ戦で2ゴールをマークし、得点記録を23点にのばした。この結果、リバプールのFWモハメド・サラーと得点数で並び、アジア人として初めて「プレミア得点王」の称号を獲得した。

 これまでの戦歴を振り返ると、ソンはシーズンを重ねるごとに成長を続けてきた。

 世界中の猛者が集うプレミアリーグで2016-17シーズンから6季連続で2桁ゴールを記録。昨シーズンは17ゴール、今シーズンは23ゴールと得点数を伸ばした。しかも今季は23ゴールの内、PKによる得点はひとつもない。サラーのPKによる得点数は「5」で、PKを除いたゴール数では、ソンがリーグ単独トップの得点を叩き出した。

 活躍はスタッツにも表れている。プレミアでの総シュート数「86」はリーグ10位だが、枠内シュート率56.9%はリーグ3位の数字。精度の高いシュートを放つ、ソンの強みが発揮された1年だった。

 得点王を獲得したソンは喜びを次のように語った。

「本当に幸せ。ゴールデンブーツ像をこの目で見て、感慨深いものがあった。子供の頃、この賞を夢見ていたからだ。この手で掴んでも、まだ信じられない気持ち。チームメイト、ファン、コーチングスタッフの助けがなければ、実現しなかった。本当に感謝している。受賞に秘密はない。自分のことを信じて、常にハードワークを続けてきた」

今やソンは、ドイツ時代とは別人だ

 トッテナムの背番号7に、英メディアも賛辞を並べた。英スポーツサイトのアスレティックは特集記事を掲載し、ドイツ経由でプレミアリーグに渡ってきたソンの成長を褒めた。

「ソンにとって、今シーズンは最高の1年だった。優勝争いをしていたチームではなく、4位のスパーズで得点王となった。その事実は、韓国代表がチームの力を飛躍的に高められる存在であることを示した。

 興味深いのは、プレミアリーグでストライカーの才能を伸ばしたこと。前所属のレバークーゼン時代は、2年かけて通算21ゴールを決めた。この成績から考えれば、プレミアで得点王を獲得する選手になるとは思えなかった。今やソンは、ドイツ時代とは別人だ。プレーは自信に溢れ、試合に大きな影響力をもたらすことができる。ソンがマーカーを抜いてドリブルで引き離していくのは、今季プレミアで最も美しいシーンのひとつだった」

誰も彼のことをアジア人の枠組みでは見ていない

 また、英紙サンデー・タイムズで主筆を務めるジョナサン・ノースクロフト記者は、別の視点でソンの功績を称えた。

【次ページ】 岡崎「やっぱり“一発”を持っているというのが」

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