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「やる気ないです。アウトです」巨人・坂本勇人と増田陸22歳の“師弟関係”に思い出す、落合博満から“大遅刻”した松井秀喜19歳への忠告「どれだけ遊んでもいいけど…」
posted2022/06/24 11:06
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph by
Sankei Shimbun
ベンチに先生がいる。
6月22日の東京ドーム。巨人対DeNA戦の中継が一塁側巨人ベンチを映すと、坂本勇人内野手が何やら厳しい表情で増田陸内野手に話しかける姿があった。
会話の内容は全く分からない。
ただ2人の関係を考えると、おそらく坂本が増田の何かに気づき、それを注意していたことが想像できる。しかも結構、厳しい口調のように映っていた。
すぐさま坂本の厳しい叱責が飛んだ
プロ4年目の増田が坂本に“弟子入り”したのは、2年前の2020年自主トレからだった。今年で3年目。1歳年上の湯浅大内野手と毎年、野球の技術やトレーニングの仕方だけではなく、坂本の野球に向き合う姿勢と取り組みをみっちり目の前で見てきている。
増田にとってそんな先生が坂本なのだ。
育成契約から再出発をかけた今年の自主トレでは、いきなり先生に怒られもした。
事前に練習メニューを考えてくるように言われていたにもかかわらず、何も考えずに沖縄に乗り込んでしまった。
「何を考えてきた? ランニングメニューも全部、俺が考えているよ!」
すぐさま坂本の厳しい叱責が飛ぶ。
そして報道陣の取材でも「トレーニングを考えてきてと言っていたけど、何も考えてこなかった。やる気ないです。アウトです」と2人の甘さを“公開説教”されてしまったこともあった。
そんな先生との自主トレで坂本が2人に伝えた言葉がある。