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「プロ入り直後にヒジ手術」「ストレスから1年半で27キロ減」「22歳で自ら自由契約」“山陰のジャイアン”29歳の壮絶野球人生 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2022/06/20 17:01

「プロ入り直後にヒジ手術」「ストレスから1年半で27キロ減」「22歳で自ら自由契約」“山陰のジャイアン”29歳の壮絶野球人生<Number Web> photograph by Kou Hiroo

ソフトバンク、DeNAと渡り歩いた白根尚貴。今は何をしている?

 このリーグはヤクルトの村上宗隆など、若手選手が飛躍のきっかけをつかんだ登竜門的な教育リーグではある。しかしようやく野球ができる体になって、また1年育成――というのは、白根には耐えられなかったのだ。

球団の「育成契約」の申し出を断った

 白根はここで全く異例な決断を下す。

 球団の「育成契約」の申し出を断ったのだ。すでにウィンターリーグ派遣の手配をしていた球団は困惑した。一時は球団が「戦力外通告」をして白根を放出するという話もあったが、最後は白根の立場を慮って「白根の意思で退団してトライアウトを受ける」と発表した。前代未聞のことではあったが、白根は自ら「自由契約」を選択した。

「22歳の若僧ですけど。球団は、僕のそんな思いを最後は尊重してくれるかたちをとってくださったので、ありがたかったですね」

 第2回ではトライアウトを経てのDeNA入団にあった“1人の先輩”の存在、そして白根の今について記す――。

<#2につづく>

#2に続く
“自ら戦力外”でトライアウト→梶谷隆幸“先輩”のスマホでDeNA入団→初本塁打、母の死を経て… 白根尚貴29歳は今、何をしている?

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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