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〈W杯史に残る誤審劇〉韓国vsイタリアから20年…「レフェリー人生最高の試合の1つ」忌み嫌われた審判モレノが認めない“2つのミス” 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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photograph bySandra Behne/Getty Images

posted2022/06/18 11:00

〈W杯史に残る誤審劇〉韓国vsイタリアから20年…「レフェリー人生最高の試合の1つ」忌み嫌われた審判モレノが認めない“2つのミス”<Number Web> photograph by Sandra Behne/Getty Images

キックオフ前のホン・ミョンボとマルディーニ、モレノ主審。この時は大騒動が待ち受けているとは知る由もなかった

 リモート・インタビューに応える2022年のモレノには、かつて国際審判の肩書を背負った壮年の男性相応の落ち着きがあり、茶化したところや威圧的な態度はまったく見られない。

「南米最高の大会、リベルタドーレス杯の決勝戦で主審を務めたのはわずか27歳のときでした。キャリア最高の栄誉です」と本人が言う通り、南米トップレフェリーの1人だった。彼自身はおそらく聡明な人物だろう。

 だから、不可解なのだ。

北イタリアのお祭りに呼ばれ、生卵とワインを…

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 韓国対イタリア戦から7カ月後、モレノはイタリア国営放送のバラエティ番組に招かれた。番組内で道化役を演じさせられ、さんざんな目に遭った。

 翌月には北イタリアのお祭りパレードに呼ばれ、晒し者となったモレノは罵声を浴び、コインを投げつけられた。

 モレノは、当時のイタリアにあった彼への憎悪を知らなかったはずがない。

 なのに、彼はその後もイタリアへ足を運び、わざわざ己を衆目に晒し、蔑まれ続けた。無表情のまま、仇扱いされることを受け入れた。本当にギャラに目が眩んだだけだったのか。

 日韓W杯から1年後の夏、モレノはイタリアの田舎町で、生卵と赤ワインのシャワーを浴びた。

 第2回ではヘロイン所持で逮捕されて刑務所に入った件や、韓国戦についてモレノ自身の言及したことについて触れる――。

〈第2回に続く〉

#2に続く
ヘロイン所持で逮捕後「刑務所サッカー大会」イタリアが恨む“W杯韓国寄り判定”モレノ主審の業が深すぎ「20年後の今も私の心は…」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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