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《水島マンガの野球予言》大谷翔平と佐々木朗希の160キロ超え最速記録は、水島マンガの最速王がピタリ同じ速度で投げていた!
posted2022/06/10 06:02
text by
オグマナオトNaoto Oguma
photograph by
Kiichi Matsumoto / Getty Images
そんな「野球予言」の数々を、オグマナオト氏の新刊『日本野球はいつも水島新司マンガが予言していた!』(ごま書房新社)より一部抜粋してお届けします。(全3回の3回目/#1へ、#2へ)
かつては「夢の数字」と言われた球速160キロ。だが、2010年代に入ると、一気に現実のものとなっていく。まずは2010年8月26日、ヤクルトの由規が日本人投手では初めて球速160キロ台を計測(161キロ)。日本人160キロ時代の扉を開けた。
2012年には、花巻東高校の大谷翔平が岩手大会準決勝で、高校生初&アマチュア球界初の160キロを計測すると、プロ入り後はさらに球速アップ。北海道日本ハムファイターズに入団し、2年目の2014年に日本人ふたり目、パ・リーグ初の160キロを計測すると、2016年には公式戦最速の164キロをマーク。さらに同年のクライマックスシリーズでは、自己記録を更新する165キロを出している。
この大谷を超える逸材として注目を集めたのが、千葉ロッテマリーンズに所属する佐々木朗希だ。岩手・大船渡高校3年時の2019年、高校日本代表の合宿中に大谷翔平の高校時代を超える球速163キロを計測。2022年3月27日には164キロで自己最速を更新。「令和の怪物」として大きな期待を集めている。
約30年前に予測されていた最速記録
整理すると、2022年4月7日時点での最速記録は……。
プロ野球最速:大谷翔平(日本ハム):165キロ(2016年)
高校野球最速:佐々木朗希(大船渡高):163キロ(2019年)となる。
さて、驚くのはここから。水島新司がこれまで50年間描き続けた野球マンガ(※ただし、『ドカベン ドリームトーナメント編』はまさに「夢」要素が強くなってしまうため、今回の計測ではあえて含めない)で描かれた「プロ野球最速」と「高校野球最速」を見ていくと、リアル世界と同じ数字が並ぶのだ。
水島マンガでのプロ野球最速:藤村甲子園(阪神):165キロ(1983年)
水島マンガでの高校野球最速:中西球道(青田高):163キロ(1986年)
ひとケタ台までまったく同じ! これぞまさに、背筋が寒くなる水島予言だ。