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「ショウヘイはトラウトと花火の打ち上げ合戦を」現巨人の元同僚も驚き…“差し込まれたHR好き”大谷翔平の超人パワー伝説〈メジャー通算101発〉
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNanae Suzuki
posted2022/05/16 11:30
いよいよホームラン量産体制に入ってきた大谷翔平
「なるべく立ち上がりに疲れないよう、ゆっくり回りました」
先発ピッチャーとしてゲームを作るために、ダイヤモンドを1周するペースまで考えていた。なお投手としての内容は8回10奪三振で8勝目をマーク。こんな結果とコメントを残せるのは、球界広しと言えども……現状では大谷しかいない。
“差し込まれたようなホームラン”が好きなワケ
<名言3>
レフトに上がってもいいし、ライトに上がってもいい。なるべく身体に近いところでボールを捉えて、差し込まれたように見えても、入った、というホームランが好きですね。
(大谷翔平/Number980号 2019年6月13日発売)
◇解説◇
大谷のメジャー2年目は、右肘を手術するなど投手としてのコンディションが整わず、打者専念となった。それでも6月は当時の月間自己最多となる9本塁打。当時の実況の決まり文句である「ビッグフライ、オオタニサン!」を何度も耳にしたはずだ。
当時の大谷は「差し込まれたホームランが好き」と語っていたことがある。“差し込まれる”とは相手の投じたボールに対してバットでミートするタイミングが遅れること。早いタイミングで捉えた方がボールに力が伝わりそうだが……と普通なら考えてしまいそうだが、大谷にとって、その概念は少し違うようだ。
「身体の近くまで(ボールを)呼び込んで、そこで打ってホームランになるなら、前で捌いたときはかなりの確率でホームランになるよね、という、差し込まれたホームランがけっこう好きかな」
2022年も量産体制に入りつつある大谷。この1週間で放った4つのホームランはすべて、センターから左中間方向だった。差し込まれたように見える豪快な打撃が増えてきたということは、今後もMVPに輝いた昨シーズンの再現を期待してもいいのだろう。
野球をやっていて、幸せじゃないですか
<名言4>
野球やっていてものすごく楽しいし、ベンチで見ていても楽しい。そんなの、すごく幸せじゃないですか。
(大谷翔平/Number950号 2018年4月12日発売)
◇解説◇
大谷翔平は、誰よりも野球を楽しんでいる。
この1週間でもアベック本塁打を放ったトラウトにカウボーイハットをかぶせられて大喜びしたかと思えば、ファウルがベンチ内に飛び込んで思わずビックリしつつ、笑みを浮かべるシーンもあった。その一挙手一投足は、日米のファンの心を捉えて離さない。
大谷はメジャーリーグ1年目から、トラウトの豪快な打撃練習などを心から楽しんでいた。それも“ここで通用するのか”という不安ではなく、彼らのようなスーパースターとともに戦える未来を前向きにとらえていたのだという。その姿は2022年の今も続いている。楽しいからこそプレーする――というスポーツ本来の良さを体現する大谷は、現代のスーパーヒーローと言えるだろう。
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