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メジャーは佐々木朗希20歳をどう見ている? 米記者に聞く“リアルな評価”「投手としては大谷よりも上」「球審との一件は少し奇妙」 

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阿部太郎

阿部太郎Taro Abe

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photograph byHideki Sugiyama

posted2022/05/09 11:03

メジャーは佐々木朗希20歳をどう見ている? 米記者に聞く“リアルな評価”「投手としては大谷よりも上」「球審との一件は少し奇妙」<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

すでに米野球界にも広がっている「ロウキ・ササキ」の衝撃。日々メジャーの精鋭たちを追いかける記者たちの目に、佐々木朗希はどう映っているのか

「持っているものだけなら、メッツのジェイコブ・デグロム(2018、19年のサイ・ヤング賞投手)みたいな感じ。大谷は少し制球がアバウトだけど、佐々木は制球力もすごい。日本のプロ野球の世界で、高校のドラフト候補の選手が、地元の県大会2、3回戦でやっているような雰囲気でプレーしている。体力的に日本の選手が誰もついていけていない。早くこっちでやってほしい」

「あれで20歳というのは、ちょっと考えられない」

 佐々木の名が米国に広まって、すぐにYouTubeやTwitterで動画をチェックしたというのは、MLB公式サイトのレット・ボリンジャー記者だ。

「今まで見たことのない、完成された投手だった。あれで20歳というのは、ちょっと考えられない。平均101マイルのストレート、90マイルを超えるスプリット。投球フォームも滑らか。かなり印象的だった」

 ボリンジャー記者は、エンゼルス担当として大谷の姿を日々追いかけている。2人が共に岩手県出身だという点にも着目していた。

「大谷と同じところの出身だと聞いた。ブルージェイズの(菊池)雄星もそうみたいだね。大きな都市ではない場所だと聞いているし、そういう地域からこんなに突出した才能が何人も出るのはかなり驚きだ。アメリカでも、ノーラン・ライアンやエンゼルスのノア・シンダーガードを輩出したテキサス州のように“本格派がよく出る地域”はあるけど、(テキサスは)街も大きいしね」

“8回パーフェクト降板”を米記者はどう見る?

 完全試合から1週間ほど、ふたたび佐々木の快投が米国で話題になった。8回102球、パーフェクトでの降板劇。折しも、その数日前にドジャースのクレイトン・カーショウが7回パーフェクト(80球)でマウンドを降りていた。

 ロッテの井口資仁監督や首脳陣の判断を米記者はどう思うのか。

 ジ・アスレチックのサム・ブラム記者はその決断に理解を示す。

「今の野球界は、チームや監督が若い選手をどう扱うかの議論が増えている。もちろん、ファンや子供たちが2試合連続完全試合という歴史的な偉業を見たいという気持ちは理解できるけど、彼はすでに102球を投げていた。チームの方針も理解できる。事情をすべて知っているわけではないから、どちらかに肩入れするのは難しい。ただ、素晴らしい議論だと思う。若く才能あふれる選手だからね」

【次ページ】 白井球審の一件は「理解できない」「少し奇妙」

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