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「今思うと贅沢な悩み」渡邊雄太が“自信”と“不安”の間で揺れ動いたNBA4年目のシーズンを総括《一番印象深いゲームは?》 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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posted2022/05/02 11:02

「今思うと贅沢な悩み」渡邊雄太が“自信”と“不安”の間で揺れ動いたNBA4年目のシーズンを総括《一番印象深いゲームは?》<Number Web> photograph by Getty Images

開幕ロスター入り、ローテーション外、プレーオフ出場とさまざまな経験をしたラプターズ渡邊雄太。シーズン終了の会見では、来季へ抱負も語った

 シーズン終了後、ヘッドコーチのニック・ナースや、ボビー・ウェブスターGM、そしてマサイ・ウジリ球団社長らからは、ディフェンス力を評価してもらった。そのうえで、「あとはシュートをさらに高確率で決められれば、NBAの中でもいいロールプレイヤーになっていける」との励ましを受けた。

 実際、シュートに関しては、今シーズンは反省することも多い。3ポイント成功率が昨季(40%)より下がり、34.2%まで落ちたり、フリースローも昨季82.8%決めていたのを、今季は60%と大幅ダウン。シュート力は、もともとディフェンスより先に武器にしていたスキルなのだが、どれだけ自信があっても結果で出せなければ、認めてもらえないのは当然だ。

「言い訳はできないですし、自分が与えられた時間、限られた中で結果を出さなきゃいけない世界にいるので。ただ、数字以上のシュート力は絶対に自分はある。いい意味で自信をもってやっていく部分と、もちろん改善しなきゃいけない部分もある。このオフシーズンでしっかりと改善していければと思っています」

「このオフにどれだけ成長できるか」

 この夏、渡邊はまた大きな岐路を迎える。ラプターズとの2年契約は今季限りで切れ、7月1日から制限付フリーエージェント(他チームのオファーに対して、現チームがマッチする権利を持っているフリーエージェント)になるのだ。

 渡邊自身、このままラプターズで続けたいという気持ちは強いが、それを選べる立場でないこともわかっている。シーズンが終わった時点で、ラプターズのユニフォームを着るのは最後になるかもしれないという覚悟もあった。

「(次のチームを選ぶうえで)自分をどれだけ必要としてくれるかっていうのは、すごい大事になってくる。もちろん試合に出て活躍したいという気持もある。ただチームを替えたからそうできるっていうわけでもないですし、仮にラプターズに来シーズン残れたとして、今年の1月終盤ぐらいからみたいに試合にずっとまた出れないというわけではない。そこは、いかに自分がこのオフシーズンに成長して、戦力としてまたしっかりと数えてもらえるか、使ってもらえるか、コーチたちから信頼を得られるかだと思うので。だからどこに行くかとかより、自分がこのオフにどれだけ成長できるかが一番大切なんで」

 シーズン後半のローテーションに入れない悩みを、渡邊は「贅沢な悩み」と表現した。別の言い方をすれば、成長して、自分が期待すること、目標とすることが上がったからこその、新しい悩みだ。日々、年々成長していくことで、悩みも変化していく。贅沢が贅沢ではなく当たり前になくなるように、そして新たな悩みを乗り越えられるように、このオフも渡邊は、シュートを打ち、トレーニングの日々を送る。

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