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佐々木朗希が明かす18歳松川虎生への信頼「松川は凄いです。なんか吸い込まれる感じがする」“完全試合”の前夜に2人で話していたこと
text by
千葉ロッテマリーンズ取材班Chiba Lotte Marines
photograph byChiba Lotte Marines
posted2022/04/30 11:05
2月7日の石垣島キャンプで初バッテリーを組んだ佐々木朗希と松川虎生。それまでは「あまり会話をしたことがなかった」と佐々木は振り返る
今でこそ意思疎通がしっかりと取れる名コンビになったが、バッテリーを組み始めたのは突然だった。2月7日。侍ジャパンの栗山英樹監督が石垣島キャンプに視察に訪れた時のシート打撃で初めてバッテリーを組んだ。
佐々木が「それまでは正直、あまり会話をしたこともなかった」と言えば、松川も「朝のアップ中に急に言われた」と驚きを隠しきれなかったことを明かす。
ブルペンでもコンビを組んだことがない松川はメイン球場で侍ジャパンの監督、マリーンズ首脳陣、そして大勢のメディア、ファンの視線を集める中、マスクを被った。
「みんな、見ていた。すごい注目されているなあと思いました。ただプレッシャーはなかったです。やってやろうと。楽しかった」
150キロ後半のストレートに切れ味鋭いフォーク。見た事のない球筋だった。
「こういう軌道なのかと感じながら受けていました。フォークは何とか止めるのに精いっぱいでしたね」
この時の堂々たるキャッチングと立ち振る舞いが首脳陣の目に留まった。松川の開幕一軍マスクはこの日から徐々に現実のものへと近づいていく。
佐々木「なんか吸い込まれる感じ」
練習試合、オープン戦とバッテリーを組み、会話を深めながら少しずつ若き黄金バッテリーの形が生まれてきた。そして令和の怪物の160キロ超えの剛速球と落差十分のフォークもしっかりと対応する高校生キャッチャーの評価にも上がっていった。佐々木も最高の賛辞を口にする。
「松川は凄いと思います。キャッチングもうまいけど、ブロッキングもうまい。これぞキャッチャーという感じ。体型も構えも。すごく投げやすい。なんか吸い込まれる感じがする」