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「モリヤスは非常に有能な指導者だ」「W杯は厳しい組だが…」浦和の伝説ポンテが語る“日本代表への率直な評価、期待の日本人” 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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posted2022/05/19 11:04

「モリヤスは非常に有能な指導者だ」「W杯は厳しい組だが…」浦和の伝説ポンテが語る“日本代表への率直な評価、期待の日本人”<Number Web> photograph by Hiroaki Sawada

ポルティモネンセのポンテ副会長

「最大のストロングポイントは、守備陣に経験豊かな選手が揃っており、失点が少ないこと。中盤の3人も素晴らしい。サンタクララ(ポルトガル1部)でプレーする守田英正は、ポルトガルでも非常に高く評価されているよ。

 攻撃陣にもタレントが揃っているが、まだメンバーが完全には固まっていないようだね。そのことは、逆に言えば、これからW杯までに急激に強化できる可能性があるということだ」

ポルトガルにいる日本人選手をどう評価している?

――ポルトガルリーグでは、ポルティモネンセの3人とサンタクララの守田以外にも数人の日本人選手がプレーしています。彼らをどう評価していますか?

「ジル・ヴィセンテの藤本(寛也、22、東京ヴェルディから期限付き移籍中)はとてもいいね。背番号10を付け、トップ下でチームの攻撃を組み立てる。前線にも飛び出して積極的にゴールを狙う。ポルトガルリーグで大きく成長しているよ。

 サンタクララの田川(亨介、23、FC東京から期限付き移籍中)も、このところ先発出場が増え、思い切りの良い飛び出しと強烈なシュートで得点を重ねている(注:リーグ戦12試合に出場して5得点)。ポルトガルでの生活とリーグのスタイルにうまく適応できた選手は、成長して出場機会を増やし、結果を出している」

――アジア最終予選終了後の2月末、森保一監督がクラブを訪問したそうですね。

「(筆者がポンテをインタビューしていた)ここと同じ部屋だったかな。約2時間、意見を交換した。もちろん、うちでプレーする日本人選手のコンディションなどについて情報を求められたよ」

――森保監督をどう評価していますか?

「非常に有能な指導者だと思う。戦術的に優れており、人間的にも素晴らしい」

W杯はドイツ、スペインと同組だが……どう感じる?

――日本では「選手は欧州で揉まれているのに、監督だけがドメスティック」という批判があります。

「言葉の壁、そして指導者ライセンスの問題があり、日本人監督が欧州のクラブに招聘されるのはなかなか困難だ。でも、だからといって日本人監督に能力がないわけではない。

 日本は欧州とも南米とも全く異なる文化とメンタリティーを持つ国であり、私個人は、日本代表を指揮するのは日本と日本人のことを熟知している日本人監督がいいと考えている」

――W杯で、日本はドイツ、スペイン、コスタリカとニュージーランドの勝者というグループに入りました。

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