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“無敗の皐月賞馬”は誕生するか…イクイノックスら“異例のローテーション”に心配はない? 有力馬が“初めて激突”で混戦必至 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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posted2022/04/16 11:02

“無敗の皐月賞馬”は誕生するか…イクイノックスら“異例のローテーション”に心配はない? 有力馬が“初めて激突”で混戦必至<Number Web> photograph by Photostud

昨年の東スポ杯2歳Sを完勝したイクイノックス

イクイノックスの大目標はダービーだが…

 先月23日に放牧先のノーザンファーム天栄から帰厩。1週前、当週と、主戦のクリストフ・ルメールが追い切りに騎乗し、力を出せる状態に仕上げながら感触を確かめた。

「先週は長い距離でスタミナを、今週はスピードを出すことができました。皐月賞では両方必要です」と、満足げな笑顔を見せた。中山が初めてになることに関しても不安はないという。

「中山は特別な競馬場ですが、どこからでも競馬ができて、最後に速い脚を使うから心配していません。イクイノックスはGIレベルです。皐月賞を勝つ自信はありますが、勝つことができなかったら、次のレースを勝てると思います」

 このローテーションやルメールの口ぶりからして、大目標がダービーであることは間違いないが、いきなりの圧勝があっても不思議ではないスケールの馬だ。調教でもレースでも、軽く走って、滑るように加速する。ここから新たな歴史が始まるかもしれない。

無敗の皐月賞馬になってもおかしくない馬

 もう1頭、2戦2勝の有力馬がいる。新馬戦、共同通信杯を完勝したダノンベルーガ(牡、父ハーツクライ、美浦・堀宣行厩舎)である。

 右トモに不安があり、そこが内側になる右回りだと、トモを滑らせるようになってしまうようだ。そのため、右トモが外側になって負担が少なくなる左回りの東京で使われてきた。それでも、新たにコンビを組むことになった川田将雅が1週前追い切りで騎乗したあと、「(右回りの皐月賞を)使わない理由はない」と堀宣行調教師に感触を伝えたというから、馬が、右回りで右トモに負担のかからない走り方をマスターしつつあるのかもしれない。

 牝馬のダービー馬ウオッカも、管理した角居勝彦元調教師によると、右トモをひねって走る癖があったため、そこが内側に来る右回りだと、エネルギーが抜けてしまったのではないか、と話していた。同馬はGI7勝のうち6勝を左回りでマークした。

 今回は、右回りであることに加え、最もきついターンを強いられる1枠1番を引いてしまった。それでも、得意とは言えないと堀調教師が言う稍重馬場の共同通信杯で恐ろしいほどの強さを見せた馬だ。こちらが、2019年のサートゥルナーリア、20年のコントレイル、そして昨年のエフフォーリアにつづく無敗の皐月賞馬になっても不思議ではない。

【次ページ】 大穴をあけそうな人気薄は?

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