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Number ExBACK NUMBER
《独占インタビュー》イチロー48歳に聞く、引退から3年…毎日何をしている?「トレーニング、トレーニング…トレーニングおたくです(笑)」
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph byTakuya Sugiyama
posted2022/04/14 17:04
発売中のNumber『イチローが伝える野球って何だ?』で独占インタビューに応じた
「瞬間的にはいるのですが、継続できる選手はなかなかいない。でも……フリオ・ロドリゲス(メジャー昇格が決まった21歳、右投げ右打ちの外野手、MLBが選んだ若手有望株ランキングで3位、東京五輪でドミニカ共和国代表として打率.417、ホームラン1本を記録)は期待できます。去年のスプリングトレーニングの間、ずっと一緒にキャッチボールをしましたが、強い意志がないとできないことです。そんな選手、今まで見たことがありません。継続する能力の一端を見ました。加えて周りをポジティブにする空気があり、自分がトップに登りつめる、という野心も備えている。オリンピックを経験して日本の一流のピッチャー(山本由伸、山崎康晃、栗林良吏)との対戦もいい経験になったでしょう。元々の潜在能力に加え、着実に力をつけてきています。うまくいけば今シーズン、レギュラーとして、将来的にはチームを引っ張っていかなければならない存在です」
――現役を引退したことでイチローさんの野球のフェーズは変わりました。高校野球、女子野球、草野球、メジャーリーグ……選手のときと今とで野球の見え方やおもしろさ、楽しさは変わりましたか。
「現役のときは主に自分の結果を考えていればよかったのですが、今は人の結果を考えるので、違う疲れ方をします。その点ではプレーしていたときのほうがよっぽど楽ですね」
――メジャーリーガーでなくなっても、違うことで苦労しながら野球と向き合うことをどう感じているんですか。
「僕にはこれ以上、情熱を注げるものはありません。人が喜んでくれるし、やっていておもしろい。とくに高校野球はね。プロ野球は大きく変化しましたが、今後どうなっていくのかを見届けることも含めて、求めてくれている間はやらない理由がありません」
<前編から続く>
Number1049号掲載のイチロー巻頭インタビュー「考える野球とは?」では、イチローが伝授し智辯和歌山が実現した「幻のプレー」やイチローが考える野球のおもしろさと難しさをたっぷりと語っています。その他にもセンバツ4強に躍進した國學院久我山を始めイチロー指導校を探訪。松坂大輔、菊池雄星、杉本裕太郎が語るイチロー、チームメイトが明かす「高校生・鈴木一朗の真相」など、イチローの野球を徹底的に深堀りしています。ぜひご覧ください。