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“V率100%”も苦境のソフトバンク…「口ひげの1番打者」三森大貴23歳に覚醒の予感「三森が指を差せば何かが起きる」「三森軍師!ステキ!」
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph bySankei Shimbun
posted2022/04/12 11:01
開幕ダッシュを決めたソフトバンク。栗原&柳田の離脱をカバーしているのが、“ひげのリードオフマン”三森大貴だ
試合後の取材で雄叫びについて振られると「チームが負けていたし、そこで打てて嬉しかったので」と冷静に返し、お決まりの記念ボールについての質問にも「家に置いておこうかな。まだ考えてないです」と興奮の素振りも見せなかった。
“ネタになる”プロ1号も本人は…
また、打った相手のバファローズ・山崎颯一郎は同学年で、じつは高校3年春のセンバツで対戦している。青森山田の4番打者だった三森は、敦賀気比のエースだった山崎颯に二ゴロ、三振、三振に抑え込まれ、最後の打席で中安打を放ったもののチームは0-1の完封負けを喫して敗退した過去があった。
その相手からプロ1号とは因縁深い。メディア的には「ネタになる」のだが、三森は素っ気ない。
「これから何度も戦うと思いますし、打てる時もあれば打てない時もある。今日はしっかり打つことが出来た。それは良かったと思います」
素っ気ないと記したが、取材が嫌いというわけではない。彼なりに一生懸命言葉を考えて、真摯に答えてくれているのは伝わってくる。だからメディアの間でも三森の評判は決して悪くない。
また、昨年はプチブレイクを果たしていた。交流戦から一軍に定着して86試合に出場。329打数で82安打を放った。打率.249は物足りなかったが、チーム2位の16盗塁は光った。
昨オフの契約更改で“口ひげ”を披露
昨オフの契約更改では年俸が約3.4倍となり推定で2400万円に。その後行われた会見では大幅昇給とともに大注目を浴びたのが、三森の鼻下だった。
口ひげがトレードマークの藤本監督ほどの迫力はないが、三森も口ひげを蓄えてちょっとワイルドな風貌に様変わりしたのだった。