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J2ヴェルディがインスタ “フォロワー数” 日本一のスポーツチームに? “経営危機・コンプラ問題続きの古豪”の活路は「新加入のインドネシア人」
text by
海江田哲朗Tetsuro Kaieda
photograph byTetsuro Kaieda
posted2022/04/04 17:01
ヴェルディに加入したインドネシア人のプラタマ・アルハン
東南アジア圏の選手で、Jリーグ最大の成功例はタイ代表のチャナティップ(川崎フロンターレ)だ。江尻強化部長は、チャナティップの獲得をはじめ、先進的な取り組みで知られる北海道コンサドーレ札幌の野々村芳和会長(現Jリーグチェアマン)、三上大勝ゼネラルマネージャーに話を聞き、参考にしたという。
東南アジアをターゲットにしたビジネスチャンス
まだ構想の段階だが、先々にはインドネシアとのコネクションを活用した計画を練っている。
「今季はリーグ戦が10月末までとなっており、J1参入プレーオフに出場したとしても11月半ばには全日程を終えます。例年になく長いオフを利用し、インドネシア遠征を実現できれば。若いうちに東南アジア特有の気候、タフさを求められる環境を経験できれば将来的にきっと役立つでしょう。可能であれば、いずれはアカデミーを含めてインドネシアとの交流を深めていきたい」(江尻強化部長)
東南アジアの巨大マーケットに活路を求め、このビジネスチャンスを生かすべく外部のプロジェクトチームが結成されている。
今季の東京Vは好発進を見せ、第8節まで5勝3分と負けなし。下馬評の低さを覆し、自動昇格圏の2位につける。チームが好調のうえ、左サイドは前から後ろまで選手層が厚く、アルハンがチャンスをつかむのは簡単ではない。日本の生活習慣に適応し、戦術理解を進めるにはそれなりの時間が必要になってくるだろう。
アルハン狂騒曲は第1楽章に入ったばかり。この先の展開から目を離せない。