「クロスが入った際、アトレティコの選手たちは深く立つので、他の場所にスペースが生まれる。そこを戦術的に突こうと言っていた。その傾向を見抜くのに、それほど時間はかからなかったよ」

「ストライカー・リベロ」のようだったベルナー

――そうした相手チームの分析では、どこに重きを置いて、試合を見ていますか？

「高い位置からプレッシングをかけるのか、もしくは深い位置で待ち構えるのか。ボールをロストしたとき、どう振る舞うのか。相手が戦術的にどのようにオーガナイズされ、私たちをどう驚かせようとしているかを見抜かなければならない」

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――同じくライプツィヒについて伺います。19-20シーズンのティモ・ベルナー（現チェルシー）の役割が特殊に見えました。たとえば3対0で勝利したCLラウンド16第2戦のトッテナム戦では、ポジションにとらわれることなく中央からサイドまで自由に動いていました。いわば「ストライカー・リベロ」だと思いました。

「その通りだ。ティモにはポジションにとらわれない動きを求めていた。前線の中央にいたかと思えば、わざと2列目に下がって裏への飛び出しを狙ったり、あえてサイドに張って存在を消し、そこから裏へ飛び出したり。見事にそのタスクをやり遂げてくれたんだ」
＜第2回に続く＞