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〈W杯初戦ドイツの名門バイエルン〉不満顔だったレバンドフスキもイキイキ… 34歳名将ナーゲルスマンに聞く“独自プレー原則の徹底法” 

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アレクシス・メヌーゲ

アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge

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posted2022/04/03 06:00

〈W杯初戦ドイツの名門バイエルン〉不満顔だったレバンドフスキもイキイキ… 34歳名将ナーゲルスマンに聞く“独自プレー原則の徹底法”<Number Web> photograph by Getty Images

バイエルンのナーゲルスマン監督とレバンドフスキ

「カウンターからの失点が多いため、攻撃と守備のバランスを調整しなければならない。また、チャンスが多いにもかかわらず、それを生かしきれていない。攻撃の効率を高めることが必要だ」

“連携で翻弄したからこそ運を引き寄せた”ゴールとは

――あなたの戦術についてより深く理解するために、RBライプツィヒ時代について聞かせてください。ライプツィヒの歴史において最も重要なゴールは、2020年のCL準々決勝のアトレティコ戦の後半43分の決勝点だったと思います。あなたにとっては、どんなゴールでしたか?

「精神が解放されたゴールだった。ライプツィヒがヨーロッパのベストチームのひとつに勝てることを証明した瞬間だったからね」

――ゴールを振り返ると、DFハルステンベルクの縦パスをMFザビツァーがワンタッチで左サイドへ流し、左ウイングバックのアンヘリーノへパスが渡りました。アンヘリーノはマイナス気味にクロスをあげ、最後は中央へ走り込んだ右ウイングバックのタイラー・アダムスが決めました。この場面を解説してくれますか?

「このシーンで最も重要だったのは、ザビ(ザビッツァー)の右足アウトサイドでワンタッチパスを出すというアイデアだったと思う。アンヘリーノがフリーになっているのに気づいて、一瞬でその決断をしたんだ。ファンタスティックの一言に尽きる。

 アトレティコのDFたちはアンヘリーノを見落としており、ボールが渡ったときにアンヘリーノの前には大きなスペースが広がっていた。

 この完璧な崩しによって、ゴール前に走り込んだアダムスも完全にフリーになり、ボールを止めてしっかりコントロールしてからシュートする余裕ができた。

 アダムスのシュートは最初はゴールから外れており、相手に当たってコースが変わって入ったのはラッキーだったが、それでも連携によって翻弄したからこそ運を引き寄せられたと思う」

誤解して欲しくない。本能から生まれたものだ

――あなたの「27の原則」のうち、何が発揮されたシーンですか?

「誤解して欲しくない。これらのプレーは本能から生まれたものだ。特にザビのワンタッチプレーがそうだ。

 私が選手たちを称賛したいのは、中盤のボール奪取から数秒で相手ペナルティエリアまで到達したことだ。アトレティコの選手たちは、この速さについて来られなかった」

――オンラインメディア『The Athletic』のインタビューで、アダムスが「僕たちは試合前に、アトレティコは相手クロスに対応する際、深くドロップする癖があると話していた」と明かしました。分析が的中し、アトレティコのDFラインが深く下がったタイミングで、アンヘリーノがマイナス気味のクロスを上げてゴールが生まれました。

【次ページ】 「ストライカー・リベロ」のようだったベルナー

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