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「主力MFがコロナ陽性と負傷」「得点源は結婚式で日本戦後に離脱」 森保ジャパンよりW杯ピンチのオーストラリア…窮余の一策は?

posted2022/03/23 11:01

 
「主力MFがコロナ陽性と負傷」「得点源は結婚式で日本戦後に離脱」 森保ジャパンよりW杯ピンチのオーストラリア…窮余の一策は?<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

2021年10月のホーム戦では2-1で日本が勝利した。オーストラリアはW杯ストレートインへ崖っぷちの状態で、どのような策を持って挑んでくるか

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井川洋一

井川洋一Yoichi Igawa

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Kiichi Matsumoto/JMPA

日本代表にとってW杯切符に直結する敵地オーストラリア戦。大一番を前にライバルの現状、そして5年前に相まみえたセルティック井手口陽介とアンジェ・ポステコグルーの数奇な縁の記事をお届けします(全2回/井手口陽介とポステコグルー監督の“因縁”編も)

 手負いのサッカールーズがサムライブルーとの大一番を前に、奥の手を捻り出してきた。ウルグアイ出身の34歳のストライカー、ブルーノ・フォルナローリに豪州の市民権を与え、日本戦で代表にデビューさせるようなのだ。

 ベテランと記して差し支えない年齢の攻撃手の初招集は、英国圏のメディアを大きく賑わせ、賛否を呼んでいる。「天才的な一手か」(『ザ・ガーディアン』紙)と期待する一方で、「チームがカオスに」(豪『FOXスポーツ』)と表現するメディアもある。おそらく、そのどちらも正しい。

 混沌(カオス)に陥っているのは、中盤の編成を見れば、一目瞭然だ。

 当初のメンバー発表の時点で、セントラルMFの一番手、アーロン・ムーイをコロナ陽性で欠いていたところに、こちらもレギュラーのジャクソン・アーバインまで同じく疫病に感染して離脱。W杯予選の最終盤に、チームの心臓部に移植手術を施さなくてはならないとは、グラハム・アーノルド監督もかなり頭が痛いはずだ(指揮官自身もコロナに罹っており、本当の意味で頭痛に悩まされたかもしれない)。さらにはセルティック所属のトム・ロギッチも負傷で辞退となった。

不安は中盤の編成だけでなく……

 前線にも、不安がつきまとう。

 今予選でチーム最多得点を記録するジェイミー・マクラーレンが、メンバーには入りながらも、ホームでの日本戦の後も豪州に残り、「以前から計画していた」結婚式を執り行うために、サウジアラビアとのアウェー戦には加わらないことを決めた。W杯本大会行きが決まるかもしれない一戦より、プライベートを優先したエースの代役として、フォルナローリに白羽の矢が立ったわけだ。

 ただしこれは、優れた妙案になる可能性もある。

 ウルグアイの名門ナシオナルで鍛えられたフォルナローリは、同国U-17代表でプレーした経験を持ち、サンプドリア(イタリア)やウエルバ(スペイン)、パナシナイコス(ギリシャ)、フィゲイレンセ(ブラジル)などを経て、2015年夏にメルボルン・シティに加入。初年度に25ゴールを記録してリーグ得点王となり、翌2016-17シーズンは国内カップの優勝に貢献した。2019年夏にパース・グローリーに移ってからも、南半球で継続的にネットを揺らしている。

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