「大柄なDFに対しても、積極的にドリブルを仕掛け、シュートまでもっていく。ポルトガル語も流暢で、すっかりブラジルに馴染んでいる。色々な面で、すごいと思います」

「一人前のプロになれるのは20人に1人」という現実も

　インタビュー前、甲斐は今年のコパ・サンパウロで4試合で4得点をあげてU-23に飛び級昇格したFWガブリエル（19）とビリヤードに興じていた。年が近く、ウマが合い、親友だそうだ。

　ブラジルでの生活に慣れ、自分の成長に手応えを感じ、充実した毎日を送っている様子が見て取れた。
　
　とはいえ、フットボールの世界は厳しい。スカ・ブラジルの関係者は、「ここにいる選手の中で、将来、一人前のプロになれるのは20人に1人くらい」と語っていた。

　また、甲斐は18歳だが、南米、欧州では10代で強豪クラブからデビューする選手が少なくない。

　スカ・ブラジルのU-23は、4月末に開幕するサンパウロ州選手権4部（23歳以下の年齢制限あり）で戦う。昨年はU-23の活動が止まっていたため、今年は甲斐、ガブリエルのようにU-20から昇格した数選手に加えて外部から20人近い選手が加入。これから激しいポジション争いが始まる。

　今年、甲斐翔大がどのようなプレーを見せるか、どこまで飛翔するかに注目したい。＜前編から続く＞

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「日本の教育重視を加味して…」元バルサの名手が母国ブラジルで運営　育成クラブ急成長のヒミツ〈“元U-14日本代表”の18歳も所属〉

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