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<現役最終戦に秘めた思い(25)>五郎丸歩「仲間が最善を尽くせるように」

posted2022/01/19 07:01

 
<現役最終戦に秘めた思い(25)>五郎丸歩「仲間が最善を尽くせるように」<Number Web> photograph by Itaru Chiba

クボタ戦出場のメンバーを労う。ヤマハは前半3分に先制トライを挙げるも、徐々に引き離された

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鈴木忠平

鈴木忠平Tadahira Suzuki

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Itaru Chiba

'15年の快挙から日本ラグビーを背負い続けた男がプレーヤーとしての“最後の戦い”に挙げたのは、自らがメンバー登録外となった試合だった――。

2021.4.24
トップリーグ2021 プレーオフトーナメント2回戦
成績
クボタ 46-12 ヤマハ発動機
(前24-7 後22-5)

   ◇

「ラストマッチと聞いて、どの試合が浮かびますか?」

 その問いに五郎丸歩は少しだけ思考をめぐらせた。

「うーん、そうですね……」

 細雨が降る12月初旬、静岡県は磐田駅前にできたばかりのクラブオフィスでのこと。五郎丸は翌月からスタートするラグビー新リーグのプロクラブ「静岡ブルーレヴズ」のフロントスタッフとなっていた。もうプレーヤーではなかったが、切長の尖った眼光も、彫像のような肉体のシルエットもグラウンドにいた頃のままだった。

「やはり最後と言えば、クボタ戦です」

 答えるまでにほとんど時間を必要としなかった。4月24日、ヤマハ発動機対クボタ。それは五郎丸がメンバーに入らなかった試合であった。

 あなたにとってのラストマッチとは? 本連載で幾度となく繰り返してきた問いだが、自分が出場していないゲームを挙げたのは五郎丸が初めてだった。

 2021年4月の第4週、ホワイトカンファレンス6位でリーグを終えたヤマハはプレーオフ初戦を控えていた。相手はレッドカンファレンス3位のクボタ。負ければその時点で戦いが終わる。同時に、このシーズン限りでの引退を表明している五郎丸の現役生活が幕を閉じることになる。そういう試合だった。

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