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五輪ベスト8、ポーランド移籍、そして結婚も…転機の1年を過ごしたバレー代表セッター関田誠大が語った2022年の目標とは?
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byCUPRUM LUBIN
posted2022/01/07 11:03
ポーランドでの新生活にも慣れ、着実にチームメイトの信頼を勝ち取っているという関田誠大。代表セッターの座を死守するためにも、成長を誓う
さて、本題のバレーボールのほうに話題を移す。LUBINは12月末現在、3勝10敗で14チーム中11位という厳しい状況に置かれている。
ただし関田は悲観していない。
「確かに勝てていないんですけど、上位チームとの力の差はあまりないと思っています。こちらがベストな状態で戦えれば、競ることができる。その手応えは感じています。実際に、強豪相手にセットを取る試合もあったし、あとはセットや試合の終盤、競っているときの最後の詰めがうまくいけば、勝てると思っています」
LUBIN以外の下位チームが上位相手に勝ったり、ナショナルチームの選手を数多く揃えるチームが破れたりと、「実力差はさほどない」と関田は見ている。
では世界最高峰と言われるポーランドリーグについては、今、どう感じているのだろうか。
「日本と比較して、もちろん全体的に高いんですけど、うちのアタッカー陣も難しいセットを打ち切ってくれたり、ブロックがついているときはリバウンドを取ったり、ブロックアウトで得点にしたりと“うまい選手”が多いですね。考えてバレーをしている選手ばかりです。対戦対手も含めてブロックとディフェンスが機能しているチームが多いし、とにかく総合力が高い。レベルの高いリーグだと改めて実感しています」
「ディグやセットで確実に貢献しないと」
そんな中、チーム内においては、関田の存在は試合ごとに大きくなっている。2試合以外はスターティングメンバーとして出場し、ファインレシーブや、難しいボールをセットにするなど、献身的なプレーで確実にチームメートの信頼を得ている。
関田の弱点であるブロックについても、早々に全日本が取り入れていたブロックシステムに変更された。チームに合流した直後、監督から「ブロックには飛ばずにディグに回れ」と言われたと語るが、そのディグの位置も試合を追うごとに細かい指示を受けるようになった。
「合流してすぐ、ミーティングで指示がありました。そして今のほうが、指示がより多くなっています。僕は日本でも小柄なほうで、こちらでは日本よりさらに小さいわけですから、よりほかの部分で貢献したいと思っています。
僕のブロックが相手スパイクにワンタッチできるときもあるし、ブロックポイントもある。そういうプレーを増やしたり、ディグやセットで確実に貢献しないといけないと思っています。どうしても前(フロントロー)で貢献できる機会が少ないので、ディグとセットは何としても頑張ろうって感じでやってます」