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《箱根駅伝》大八木監督「日本人トップのプライドを」 駒大エース・田澤廉がヴィンセント(東国大)に挑むうえで欠かせない“突っ込む強さ” 

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加藤康博

加藤康博Yasuhiro Kato

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posted2022/01/01 17:07

《箱根駅伝》大八木監督「日本人トップのプライドを」 駒大エース・田澤廉がヴィンセント(東国大)に挑むうえで欠かせない“突っ込む強さ”<Number Web> photograph by AFLO

12月の日体大長距離競技会、男子10000mでは日本歴代2位の好タイムでフィニッシュした駒澤大学のエース田澤廉

「日本のトップとしてプライドを持って走って欲しい」

 さて3度目の箱根駅伝。ここまでの調整も昨年以上に成功している様子だ。12月29日の区間エントリー直前、大八木監督はこんな言葉で手ごたえを示した。

「去年は11月の全日本後から練習を詰め込み、日本選手権後に疲労を残したまま、箱根に挑むことになりましたが、今年は11月に一度、練習を落とし、慎重に進めてきました。12月に10000mを走った後も疲労が少ないことを確認したうえで、準備してきています。距離走を予定通りに行えていますし、スピードを落とさないためのトレーニングも順調です。状態は間違いなく昨年よりいいですね」

 田澤が配されたのは前回に引き続いての2区。1年前はイェゴン・ヴィンセント(東京国際大3年)の2秒後ろでタスキを受けたが、「今の自分に戦える力はない」とその背中を見送った。結果は区間7位。レース後、チームは総合優勝の歓喜に沸いたが、田澤は「嬉しいですけど、自分が活躍していないので心底喜べないですね」と微妙な表情を浮かべていた。そして今回もヴィンセントの名前は2区にある。

「ライバルは特にいません。強いて言うならばヴィンセントを意識して走ります」

 過去2大会、3区と2区で驚異的な区間記録を作り、「歴代最強留学生」との評価を受ける同学年はやはり気になる存在だ。しかし12月の競技会では競り勝っており、10000mでは田澤がタイムでも勝っている。

「ただトラックとロードは別物です。ヴィンセント選手のペース次第では様子を見ながら走ることになるでしょう。でもチャレンジはして欲しいですね。強い選手に立ち向かう姿勢は、世界に出ていくうえで必要な部分。今回は日本のトップとしてプライドを持って走って欲しいと思います」

 大八木監督も期待を込めて送り出す。

 田澤の目線は常に世界に向いており、だからこそ「学生のレースでは圧倒したい」と日頃から口にしている。日本人トップはもちろん、留学生を相手にしても勝負できる力をこの1年で備えたはず。どんな展開でも突っ込み、粘り、そしてラストで上げる。「日本のエース」としてそんな果敢な走りを期待したい。

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