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「ディズニーとユニバくらい交わらない世界だった」那須川天心vs武尊がついに実現…夢の一戦は究極の“ほこたて対決”に? 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph bySusumu Nagao

posted2021/12/27 17:15

「ディズニーとユニバくらい交わらない世界だった」那須川天心vs武尊がついに実現…夢の一戦は究極の“ほこたて対決”に?<Number Web> photograph by Susumu Nagao

日本中が待ち望んだメガマッチがついに決定。武尊は「存在を恨んだ時期もあったけど、天心選手がいたからここまでやってこれた」と感謝を口にした

 一方、那須川は下がることを厭わないタイプだ。ロープやコーナーを背負うのも作戦のうち、技術のうち。そう考える。それで相手が不用意に前進してきたら、カウンターを当てればいい。カウンターの的確さ、ディフェンスの巧みさも那須川の武器だ。

 言ってみれば、武尊は最強の矛。那須川は最強の盾(ただし殺傷能力抜群)といったところか。そのどちらが強いのかと言われたら「やってみるまで分からない」と答えるしかない。そしてどちらかが負ける姿が、本当に想像できない。だから誰もがこの試合を見たがるのだ。

那須川「久々に“やってやるよ”という気持ち」

 那須川はサウスポー(左構え)、武尊はオーソドックス(右構え)。どんな試合でもKOを狙う武尊に対し、那須川はまず「勝つこと」ありきの勝負師だ。相手のタイプ、流れによっては倒しにいくリスクを避ける。それを選ぶ“勇気”があるとも言える。

 武尊は会見で、完全決着のため無制限延長ラウンドのルールにしたいと言っている。那須川は、そうなる前に倒せばいいと返した。判定も含めてルールの中で相手に勝つ。そんなスタンスでやってきたが、今回ばかりは特例ということだろうか。那須川は言う。

「ここ最近は立場的にずっとチャンピオンで、挑戦を受けて立つことが多かった。というか、それしかなかった。周りも“どうせ勝つし”みたいな感じで、KOできなかったら“大丈夫か?”と言われてしまう。モチベーションが上がらない中で武尊選手との試合が決まって、久々にチャレンジャーというか“やってやるよ”という気持ちになりましたね」

 KOにこだわる那須川天心が、この試合では見られるのか。それともこの発言自体がすでに駆け引きなのか。あるいは武尊の「完全決着ルール」発言ですらそうなのかもしれない。舞台裏の駆け引きはもう終わった。闘いに向けた駆け引きならいくらでも見たい。本当に興奮するし、この興奮があと半年続く。我々はとてつもなく贅沢な時間を過ごしている。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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