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高校時代の新庄剛志“伝説”…西短付“同期生”が明かす32年前「120m大遠投でバックスクリーンを壊した」「寮の部屋が驚くほどキレイだった」 

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安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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photograph bySankei Shimbun

posted2021/12/23 17:05

高校時代の新庄剛志“伝説”…西短付“同期生”が明かす32年前「120m大遠投でバックスクリーンを壊した」「寮の部屋が驚くほどキレイだった」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

西日本短大付属高校時代の新庄剛志(1989年撮影)。高校時代に甲子園には一度もいけなかったが、89年のドラフト5位で阪神入りした

「野球を知らない人、野球にあんまり興味のない人も引っぱり込んでるでしょ。彼にしか作れない監督像ですよね。あくまでもメディアを通してですけど、彼の言ってることを聞いてると、たとえば、あんまりうまくいかなくても人のせいにしないで、自分で責任持って、自分で伸びていくんだよ……とか、プロに入ってるなら、もともとは選ばれた者なんだから、ここまでうまくいかなくてもこれからだよ……とか、伝えたい事を小学校5年生にもわかる言い方で、上手に伝えてますよね」

 あれだけ飛び抜けた素質がありながら、あり得ないほどの激しい練習を積みながら、「甲子園」とは一度も縁のなかった新庄剛志。

「自分は上手くいかなかったけど……って視点から話してるのも、高校時代の決していい事ばかりじゃなかった経験に裏打ちされてるのかもしれん。プロにヘタな人はいないよ……それが、彼の口ぐせでしたからね」

 西鉄ライオンズのホームランバッター・中西太選手は、遊撃手がジャンプしたライナーが、そのままレフトスタンドに飛び込んだというが、西村監督も三塁手がジャンプした打球が、大牟田市延命球場のレフトスタンドに突き刺さったという西短付の4番・新庄剛志のものすごい打球を見てしまった一人だ。

「もともと、人にできないようなプレーばっかりしとったヤツですから、プロ野球の監督としても、彼にしかできない事をドンドンやってほしいですね。やりたい放題に見えて、彼のやってることには、ちゃんと抑制がきいてますよ。だから心配なんかより、100%期待と楽しみばっかりですよ。今までのプロ野球監督のイメージからすると、いちばん遠い場所にいる人間だとみんなが思ってたから、あんなにビックリしたんでしょうけど、いやいや、意外と“天職”かもしれない。そういう時代に同じ野球の世界の、こちらは片隅ですけど、同じ時間を共有できる。こんな幸せ、ないですね。今は、ひとりの新庄剛志ファンにすぎませんけど……」

 そこで、いったん言葉を切った西村監督だが、そのあとに、私の育てた選手で彼の野球を手伝ってあげられたら……。それまで待ってろ、新庄! きっと胸の中では、熱くそう誓っていたに違いない。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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