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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「落合さんは島田紳助さんっぽい」「ビッグ3を野球選手で例えるなら…」ナイツ塙宣之が語った“野球とお笑い”の知られざる関係
text by
塙宣之Nobuyuki Hanawa
photograph bySankei Shimbun
posted2021/12/23 17:01
“お笑いビッグ3”と称された明石家さんま、タモリ、ビートたけし。塙はそれぞれのキャラクターを長嶋茂雄、王貞治、野村克也に例えた
――確かにそうですね。俄然、面白くなってきました(笑)。タモリさんは王さんですか。
長嶋茂雄、野村克也ときたら、もう王さんしかいないでしょ。
――「タモリ=王貞治」説ですね。その心は?
王さんは868本で、ホームラン世界記録を持っていますよね。で、タモリさんは『笑っていいとも!』で単独司会者による生放送8054回の世界記録を持っているんです。ギネス世界一に認定されているんです。いまだ破られていない、そしてこれからも破られることのない大記録の持ち主なんです。
――「王さん=タモリさん」とは意外な組み合わせでした。他に理由はありますか?
お互いに謙虚で物静かな人柄で、そして後輩たちから強く慕われている。さらに、一本足打法で投手と対峙し続けた王さんと、マイク一本で生放送に挑み続けたタモさん。ね、両者の姿はかぶるでしょ?
塙にとっての「芸人界のカネやん」は誰?
――塙さんの弁舌のうまさもあるけど、「王さんはタモリさん以外にあり得ない」という気になってきました(笑)。「長嶋=さんま」「野村=たけし」「王=タモリ」と、基準となる三名が決定しました。以降は、これを基準にお話を伺っていきます。次は誰にしましょうか?
次はカネやんをいきたいんですよね。伝説の400勝投手。令和の時代を生きる僕らとしたら、「400勝」なんて信じられない数字ですよね。そして金田さんはご自分で「ワシは160キロを投げた」とか言ってたじゃないですか。
――言っていましたね(笑)。当初は150キロだったのが、気づけば160キロになり、170キロになり、年々「記憶のアップデート」がなされていましたからね(笑)。その金田正一さんに匹敵する芸人さんって、誰になりますか?
僕にとって「芸人界のカネやん」っていうと、やすきよなんですよね。
――漫才界のレジェンド、横山やすし、西川きよしの「やすきよ」ですか! なるほど、一人の選手をコンビに例えるのもアリなんですね(笑)。
アリです(笑)。いまだに「やすきよの漫才はすごかった」って、昔を知る人はみんな言うじゃないですか。そのスピード感も群を抜いていたというし、まさに170キロを投げるカネやんですよ。
――カネやんの破天荒な感じと、やすしさんの無頼のイメージも重なりますしね。
まさに、そう。ともに神格化されているという部分も似ていると思いますね。何だか楽しくなってきましたよ(笑)。どんどんいきましょう。