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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
キーマンは南野拓実と「大一番で持ってるレジェンド」オリジ “サラーとマネ不在のリバプール1月問題”の救世主となるか
posted2021/12/14 17:20
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph by
Marco Luzzani/Getty Images
リバプールに大きな試練が訪れる。
2022年1月9日に開幕が延期されたアフリカ・カップ・オブ・ネーションズ(AFCON)。これにエジプト代表モハメド・サラー、セネガル代表サディオ・マネ、ギニア代表ナビ・ケイタが出場するため、3名がチームに不在となるのだ(ジョエル・マティプはカメルーン代表を引退)。
UEFAチャンピオンズリーグでは猛者ぞろいのグループBを、イングランド勢史上初となる6連勝で首位突破。さらにリーグ戦でもここまでわずか1敗のみとチームは絶好調だ。そんな成績ですら現在2位という熾烈な優勝争いだからこそ、特に両エースの不在は大きな影響をもたらす。
ちなみに今回と同じく1月に開催された2017年大会ではマネがAFCON出場のためにチームを離れ、マティプはカメルーン代表の招集を拒否したものの、これが訴訟問題へと発展したことで結果的に欠場せざるを得ない大会期間中の試合があった。
そしてマネ不在の2試合ではマンチェスター・Uに1-1、そしてスウォンジーに2-3と不覚を取るなど大きく影響が出ていた。
今回はそのマネに加えてサラー、ケイタが加わり、特にマネとサラーはチームの生命線のような存在だ。彼らを欠くレッズはどのような解決策を導き出すのだろうか。
南野にとって正念場だが、出場機会は増えている
日本人として、南野拓実の活躍に期待してしまうのは当然だろう。序盤戦こそ出場機会が訪れなかったものの、最近はリーグ戦での途中出場や消化試合ではあるがCLでの先発出場と、出場機会が増えている。
リーグ戦ではいまだにフィジカルコンタクトやプレッシングで甘さを露呈しているが、アーセナル戦でのゴールなど徐々に結果を出しつつある。
南野はザルツブルク時代から個での打開ではなく、周囲との連係で局面を変え、最後はフィニッシャーの動きをすることを好んできた。しかしリバプールにはサラー、マネといった絶対的なゴールマシンがいるため、なかなか強みを発揮できないでいる。
あえて2人の不在をポジティブに捉えるとするなら、彼らがいないことで南野がゴール前に走りこむスペースを得られるということだ。南野にとっては正念場だが、リバプールにとっては2大エース不在の間に、ディオゴ・ジョタとロベルト・フィルミーノ以外でスコアに直結する働きができる選手の台頭は願ってもないことである。
ジョタでもサラーでも揺らせなかったネットを……
そして南野のほかに――“あの男”の魔法をまた見たいと思ってしまうのは筆者だけだろうか。