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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「最も美しいゴールは東京で決めた“あのボレー”」「今一緒にプレーしたいのは…」名手プラティニに直撃インタビュー
text by
フローラン・ダバディFlorent Dabadie
photograph byFlorent Dabadie
posted2021/12/09 17:00
ダバディ氏の取材に応えてくれたプラティニ氏
「申し訳ないけれど、日本のサッカーは十分に観ていないんだ。ただ理論的には、代表チームの選手たちがどれぐらいビッグマッチを経験しているか次第だろうね。CLやW杯、大陸選手権の決勝トーナメントの経験を積み重ねるしかない。フランスも80年代にベスト4を2度経験した。そしてようやく、93年にマルセイユがCLで、98年にフランス代表がW杯で優勝したんだ。
ジダンのフランス代表が、私たちの世代より強いとは思わない。ただあのチームの選手はみなCLの経験があった。私たちの世代は、所属クラブで大きなタイトルを獲ったのは私だけだった。実は70年代後半に私はインテルに移籍するはずだった。結局はサンテティエンヌに移籍したが、それがよかったんだ。サンテティエンヌは名門だが、セリエAほどの重圧はなかった。それを踏み台にして、3年後にユベントスへ移籍したんだよ」
私は何よりゲームであるべきだと信じている
――サッカー人として、これからの夢を教えてください。
「現役時代もその後も、常に心の赴くところに力を注いできた。でもいまは、チームを率いたり、協会で働いたり、あるいはメディアの仕事などももう沢山だ。サッカー人生最後の挑戦はユネスコにサッカーを無形文化遺産として登録させること。どのスポーツもこの30年間に大きなビジネスになったが、私は何よりゲームであるべきだと信じている。サッカーは世界で最も人気のあるゲームなんだ」
――ユネスコの第8代事務局長は日本の松浦晃一郎氏でしたが、彼は親仏ですし、スポーツも大好きです。その活動のためにぜひ日本にお越しください! そして念願の京都にも行きましょう。
「そうだね。私は今年で66になったんだけど、70歳の誕生日を日本で祝うのはどう?」
<続く>
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