プロ野球PRESSBACK NUMBER

杉谷拳士が涙した“お兄ちゃん”斎藤佑樹の引退報告「体がボロボロなのは知っていた」「この人は神様なんじゃないか、と」 

text by

石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

PROFILE

photograph bySankei Shimbun

posted2021/12/04 11:04

杉谷拳士が涙した“お兄ちゃん”斎藤佑樹の引退報告「体がボロボロなのは知っていた」「この人は神様なんじゃないか、と」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

兄のように慕ってきた斎藤佑樹の引退に涙したという杉谷。近くで見てきたからこそ、その凄さを実感している

――ファイターズは“ビッグボス”が就任しました。チームが大きく変わろうとしている転換期を迎えています。

杉谷 就任されると聞いたときは正直驚きましたし、若手も“えっ!? あの新庄さんですか?”とびっくりしていましたけど、僕は“よしやってやるぞ”という気持ちの方が強かったですね。僕は新庄さんや(森本)稀哲さんが楽しそうにプレーする姿を見てファイターズに入りたいと思ったので、来季、その憧れの方の下でプレーするというのは少し不思議な感覚です。今は楽しみで仕方ないです。

――どんな野球をされるのか具体的な部分はこれから、来季のキャンプ以降になるかと思います。

杉谷 新庄さんの監督就任会見はライブで見させてもらいました。なかでも「優勝を目指しません」という言葉がすごく印象に残りましたね。現時点で、今年の成績では「優勝を目指します」というのも説得力がないですし、実際、新庄さんも1勝1勝積み重ねていって秋以降に……というお話をされていましたが、選手時代にファイターズで優勝も経験されている方なので、本当に選手やチームのことを考えて目標を設定されているんだと感じました。

――テレビのインタビューで杉谷選手の起用法を聞かれ、杉谷選手のパフォーマンスについて、チームのためにやってくれていると思う、今度は僕に任せて、野球に打ち込みなさいとメッセージを送っていました。

杉谷 もちろん、僕の今年の成績は危機感しかないですし、さすがに来季は頑張らないといけない。新庄さんからそういうメッセージをいただいて、さらにやってやろうという気持ちになりました。もちろん、その上で何とかチームを鼓舞して士気を高められればと考えていますし、年齢的にも上から1、2番あたりになるので、若い選手を盛り立てながらチームを牽引できるような存在になっていけたらと思っています。まずは監督がやりたい野球を100%実行できるよう、このオフ、着々とその準備に取り組みたいと思っています。

「野生化計画」はシーズン4へ突入

――強い体を作ることを目的とした自主トレでの野生化計画は今年も実行されるんですか。

杉谷 1年間戦える強い体を作る、それに尽きるかなと思っています。今は少し体重を増量していて、12月から徐々に絞っていき、2月のキャンプには120%の状態で入れるようキレも出していきます。自主トレは昨年に続き、沖縄の離島で行う予定です。野生化計画もいよいよシーズン4に突入です(笑)。

 昨年に続き、郡(拓也)とジェイ(野村佑希)に加えて、細川(凌平)も参加予定です。全員真面目ですし、野球に対してストイックな選手ばかりなので、いい練習ができるんじゃないかと思います。細川とは今年ファームでいろいろ話をしましたけど、すごく考え方もしっかりしている新人で、まだ19歳ですが逆に勉強になる部分もあって。そこは年齢に関係なく、いいものは取り入れていきたいと貪欲なスタンスですね。ただ、若手は体力がありあまってるんですよ~。あいつらに負けないように自主トレも頑張っていきます!

【次ページ】 「だれよりもギラギラしていきます」

BACK 1 2 3 4 NEXT
杉谷拳士
栗山英樹
斎藤佑樹
北海道日本ハムファイターズ

プロ野球の前後の記事

ページトップ