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藤井フィーバーだけど「将棋会館の建て替えには恥ずかしながら資金面が…」 クラファン開始の実情を中村太地七段が正直に語る
text by
中村太地Taichi Nakamura
photograph byKyodo News
posted2021/12/02 11:05
2019年、羽生善治九段と藤井聡太七段(ともに段位は当時)の対局。数々の名局が生まれた東京・将棋会館も転機を迎えている
「将棋界の入口」として楽しんでいただけるような場所を
そう考えると我々の場合、クラウドファンディングをやっているという情報自体が、まだうまく伝わっていない部分があるかもしれない。ですので《ファンの皆さんのご協力があってこそできる将棋会館》であると、ぜひお伝えしたいところです。
ちなみに返礼品も工夫して考えており……藤井竜王の世に出ていないグッズや体験型のものなど、第6期まで色々なものを用意する予定です。
私は建築に携わるわけではありませんが――新たにできるからには「将棋を楽しんでもらう」スペースとして、さらに充実してほしいと心から思います。
椅子対局など対局場の充実はもちろんのこと、将棋道場や売店に加えてカフェなども併設するなど「将棋界の入口」として。どなたでも気兼ねなく楽しんでいただくスペースになれば……と未来を想像しつつ、現在の将棋会館での日々も大切に生きられればと考えています。(構成・茂野聡士/第1回、第2回も)
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。