酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
なぜ落合博満の野球人生はこんなに“特別”なのか…「空白の1日ドラフト」で3位指名→唯一の三冠王3回→「嫌われた監督」も優勝4回
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byMakoto Kemizaki
posted2021/11/01 11:02
ロッテオリオンズ時代の落合博満。通算3回の三冠王、「嫌われた監督」ながら中日でリーグ優勝4回は恐るべき成績である
2013年、森繁和が嬉しそうに「落合さんから電話が…」
筆者は2013年、あるBS局の野球番組に関わっていたが、その番組に出ていた森繁和さんがある日「落合さんから電話があったんだ、また一緒にやれそうなんだ」と嬉しそうに話していたのを思い出す。同期ドラフトの森繁和さんにとって落合博満は「すごく刺激的な上司だ」とのことだった。
2013年10月から落合は中日のGMとなった。しかし自身が築いてきた中日ドラゴンズの戦力は斜陽化し、チームの立て直しをすることができず、2016年オフに退任した。
日本の野球界には「人脈」「学閥」「上下関係」が根強く存在する。野球人と話をすると「俺の先輩は誰で、同級生は誰で、チームメイトは誰で」という話が次々出てくるが、落合はそうしたしがらみとはほとんど無縁で、スタンドアローンで実績を作ってきた稀有の存在だと言えよう。
今後も落合博満には、解説者として独特の「身もふたもない名言」を語り続けてほしいと思う。
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