外野手編（3）JR東日本・金子莉久外野手（161cm68kg・右投左打）

　「外野手」最後の1人は、一転、社会人球界からスピードスターの登場だ。

　JR東日本・金子莉久外野手（24歳・161cm68kg・右投左打・白鴎大）のスピード感は、プロでもトップクラスだ。

　161cm、おそらくプロ入りすれば、いちばん身長の低い選手になるのではないか。それでいて、走りのストライドが大きい。しかも、グイグイ距離を伸ばす進みの良さ。

ドラフト目玉ベスト3 外野手編（3）JR東日本・金子莉久外野手（161cm68kg・右投左打）※写真は国学院栃木高時代　©Sankei Shimbun

　捕るまで判断がつかない外野深い位置の打球に対して、ハーフウェーで待って、そこからタッチアップに戻っても、余裕で三進の実戦力。

　セーフティバントも両ライン寄りに鮮やかにきめるが、このスピードスター、決して当てるだけの内野安打狙いなんて、姑息な打ち方はしない。

　白鴎大当時は、鵜飼航丞じゃないが、バックスクリーンにも放り込んでいたほどの瞬発力だ。小柄だとナメてかかったら、バチーン！と外野の頭を抜く。

　捕手目線でいえば、同じ力量なら小さい選手のほうが絶対いやだ。ストライクゾーンが狭くなるからだ。小さい選手にやられた時のショックは、ものすごく大きい。

　もう一つ付け加えると、左中間、右中間の広大な守備範囲は、ヘタなレフト、ライトなら、いらないほどでもある。（続く）