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「カズさんの言葉が、僕の背中を」ドリブラー松井大輔40歳、フットサル転向を“サッカー指導者を目指すため”と語るワケ
text by
西川結城Yuki Nishikawa
photograph byGetty Images
posted2021/09/15 11:03
若き日の松井大輔に大きな影響を与えたカズ。フットサル転向でもその存在は大きかった
プロ1年目で京都に入ったときに、憧れの存在が目の前にいた。以降、「僕はずっとカズさんの背中を追ってきた」と言う。いまではオフの自主トレについていき、心身で偉大さを感じ続けている。横浜FCでは共闘する立場にもなった。
そしてカズは、フットサルの先輩でもある。
カズさんから「サッカーにも生かせることがある」と
2011年にFリーグへと参戦し、2012年にはフットサル日本代表の一員としてW杯を戦った日本サッカーのキング。松井は今回の転向についても、当然相談を持ちかけていた。
「カズさんには『フットサルは面白い。今後またどんな人生を歩むかわからないけど、サッカーにも生かせることがある』と言ってもらえました。そして『この世界、何があるかわからないから面白い。だからプレーし続けることが大事』とも話してくれました。ベトナムに行くときも、『俺とお前はどこにいても変わらないよ』とメッセージを頂きました。いつもカズさんの言葉が、僕の背中を押してくれます」
フットワーク軽く、数多くの国を飛び回ってきたそのサッカー人生は稀有であり、いつも驚きを与えてくれる。壮絶な経験もあっただろう。ただそれを感じさせない軽快さが、松井の魅力に感じる。そして40歳になったこれからも、われわれに期待感を提供してくれる。
「人生苦しいこともあるけど、僕はその先にちょっとした楽しみがあれば、うれしい人間です」
活躍の場は、スタジアムからアリーナへ。小気味よくステップを踏み、楽しむ、松井大輔の姿がいまから思い浮かぶ。
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