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“10年以上”アーセナルファンの私が見た「冨安健洋22歳が30億円でも必要だったチーム事情」《(暫定)最下位というヤバい現実》 

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山中拓磨

山中拓磨Takuma Yamanaka

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posted2021/09/11 17:01

“10年以上”アーセナルファンの私が見た「冨安健洋22歳が30億円でも必要だったチーム事情」《(暫定)最下位というヤバい現実》<Number Web> photograph by Getty Images

冨安のアーセナルでの初トレーニングセッション(9月10日)。アルテタ監督と話し込む姿も見られた

 この夏だけで6人の獲得を行い、移籍金に費やした総額はプレミアリーグ全クラブ中トップとチームの大幅な刷新に乗り出したのだが、獲得した6人全員が23歳以下の選手だったのだ。

 青田買いと育成のアーセナル、という時代を懐かしむファンにとっても嬉しいサプライズだったといえるだろう。

 イングランド代表のラムズデールとベン・ホワイトの2人は23歳、ローンからの再獲得となったウーデゴールは22歳、ロコンガとタバレスの2人は21歳で、これらの若手中心の補強の最後のピースとなったのがボローニャからの冨安健洋の獲得だった。彼もまだ22歳で、アーセナルの若手志向の方針とも合致している。

冨安の“約30億円”は異例ではない

 英スカイスポーツによると、冨安獲得にアーセナルが支払う移籍金はボーナス込みで最大2300万ユーロ(約30億円)に達する見込みで、これは岡崎慎司や香川真司といった選手たちの移籍金を上回り、プレミアリーグのクラブに移籍した日本人選手としては歴代最高額の移籍金となる。

 DFである冨安に2000万ユーロを超える移籍金がついたのはかなり高額にも感じられるが、これに関してはそもそもプレミアリーグ全体で移籍金の相場が高騰しているというのを考慮に入れる必要があるだろう。

 近年アーセナルが獲得したDFで言えば、ティアニー、ガブリエウ、サリバといった選手たちは全員2000万ユーロ以上の移籍金が支払われており、今の時代にはDFに高額の移籍金が支払われるのはそこまで異例のことではない。

 冨安のように、22歳にして既にA代表で20試合以上出場、セリエAで50試合を超える出場経験がある将来有望な選手の移籍金としては2300万ユーロというのは特に法外な額ではないように感じられる。

 この夏に約5000万ポンドの移籍金で獲得されてきたベン・ホワイトのように、移籍金のせいで大きなプレッシャーがかかり、活躍の足かせとなる可能性がある、というほどの金額ではないはずだ。

右サイドバックに“困っていた”アーセナル

 冨安はキャリアを通して様々なポジションでプレイしてきた選手だが、現在のチーム状況からして、アーセナルで想定されているのは恐らく右サイドバックとしてのプレイだろう。

【次ページ】 右サイドバックに“困っていた”アーセナル

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