交錯する2人の思いがチームの力となって、インターハイではベスト8につながった。福田は青森山田・松木玖生と並ぶ5ゴールで得点王に、大迫も3得点2アシストという数字を残した。

　大会後、福田はU-18日本代表候補合宿メンバーに選出されたが、今回も大迫は選ばれなかった。

　福田は慮ったが、大迫はその気遣いは「必要ない」と口にする。

ADVERTISEMENT

「僕は師王に面と向かって言えないことはない。思ったことは大体言うからこそ、師王にも言って欲しい。僕はあいつがいたからこそ、伸びたと思っているんです。親友でもあり、ずっとそばにいる刺激的な存在だし、負けちゃいけない存在だからこそ、代表で一緒にプレーするために僕がもっと頑張らないといけないだけの話ですから」

　もう、コンビを組んで4年半という時間が経った。他の選手たちにはないほど、強い結びつきがある。しかも、彼らには1年半という時間がまだ残っている。

「目標は全国の頂点に立つこと。塁と一緒に優勝旗を掲げることと、2人で相手の11人を倒せるような、止められない選手になっていきたい」（福田）

　次に彼らを見る時は、どのような変化が起こっているのだろうか。きっとまた驚かせてくれるに違いない。