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《ゴルフ》全英女子オープンの収穫は? レポーター片平光紀が見た渋野日向子の「攻めのゴルフ」と古江彩佳の「強気のパット」
posted2021/08/24 11:00
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Golffile/AFLO
今年のAIG全英女子オープンの舞台は、カーヌスティ・ゴルフ・リンクス(6850ヤード/パー72)。スコットランド東部に位置する名門難コースである。過去に8度も男子メジャー大会が行われ、女子のメジャー大会は今年で2度目の開催となった。
「本当に難しいコースでした」
初代世界アマチュアランク1位の経歴を持ち、今大会でもラウンドレポーターを務めた片平光紀は、大会を率直にこう振り返った。
「特に15番から18番の上がり4ホールは、距離が長い上、本当に難しかったです。たとえばフェアウェイの右サイドにはバンカー、左サイドはOBといったように、両サイドにミスをしてはいけないポイントがあるホールが多い。バーディチャンスにつけるには、針に糸を通すようなピンポイントのショットが要求されました」
そんな難コースに日本勢の7選手が挑んだ。結果は、古江彩佳20位タイ(5アンダー)、畑岡奈紗26位タイ(3アンダー)、渋野日向子34位タイ(1アンダー)、笹生優花39位タイ(イーブンパー)、といずれも優勝争いから一歩遠い結果に。原英莉花、青木瀬令奈、そして4月にオーガスタナショナル女子アマを制した梶谷翼(高3)は予選落ちを喫している。
一時は首位に立った渋野日向子
悔しい結果となったが、片平は3日目の前半に一時単独首位に立った渋野の好調ぶりを感じ取っていた。
「3日目、渋野選手は攻めのゴルフをしていたんですよね。みんながあんまりドライバーで打ってないホールでも、ドライバーで打っていた。そのドライバーも振れていましたし、飛距離もかなり出ていたので、それだけ“ショットに自信が出てきているんだな”と感じました」
渋野本人も3日目の前半の出来には満足していた。
「ほぼほぼ全部、自分のイメージ通りのショットを打つことができ、バンカーに入っても、なんとかパーセーブできました」
昨年から着手したスイング改造が、徐々に自分のものになってきたと見ていいだろう。