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「人生で一番泣きました」専大松戸・吉岡道泰が悔やむセンバツの後逸…逆転満塁ホームランで掴んだ“リベンジの夏の甲子園” 

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高木遊

高木遊Yu Takagi

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posted2021/08/15 17:02

「人生で一番泣きました」専大松戸・吉岡道泰が悔やむセンバツの後逸…逆転満塁ホームランで掴んだ“リベンジの夏の甲子園”<Number Web> photograph by KYODO

センバツ1回戦、中京大中京戦で打球に飛び込む専大松戸・吉岡。この悔しさを胸に甲子園の地に再び戻ってきた

 だが、持丸修一監督は「積極的にプレーした結果」と吉岡のダイビングキャッチを責めることはなかった。甲子園から帰ってきた後に行われた春季の千葉大会と関東大会では、「悔しい思いを持った選手を先頭に立たせる」と主将を一時的に吉岡に任せた。

 突然の指名に戸惑いもあったが、「甲子園の借りを返したかったので」とチームを牽引。春季大会準優勝、関東大会優勝と、夏に向けてチームはさらに自信を深め、吉岡自身も「熱くなる時もあれば、冷静沈着に考えられるようにもなりました」と視野を広げた。

 夏はセンバツまで主将を務めていた石井詠己にその座を譲ったが、自身は「主将であってもなくてもやるべきことは変わらない」と話した通りの大活躍を遂げる。

 初戦の西武台千葉戦で2打数1安打と上々の滑り出しをすると、以降は毎試合2安打を放つなど打率.542。決勝戦でのサヨナラ満塁本塁打など、ピッチャー深沢鳳介・岡本陸の2枚看板とともに、6年ぶり2回目となる夏の甲子園出場の立役者になった。

 もう一度あの場面で同じ打球が来たら、どうする?

 そう、尋ねると吉岡は迷いなく答える。

「絶対にノーバウンドで捕ります」

 気持ちだけでなく技術面の課題も明確にすることで、「打者を分析したり、深沢や岡本が投げる時はこういう配球だということを頭に入れながら、ポジショニングのパターンを想定できるようになりました」と守備力を向上させてきた。

【次ページ】 支えてくれた仲間のためにも

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