酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
《夏の甲子園番付2021》東横綱は中京大中京、西横綱は龍谷大平安 大関昇進が狙えそうな“名門公立校”や強豪校は…
posted2021/08/09 11:05
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kou Hiroo/Hideki Sugiyama
2年ぶりの夏の甲子園が始まる。残念ながら今年も通常開催ではなく、無観客試合となる。高校野球ファンはテレビ観戦となるが、それでも昨年の「交流試合」とは異なり、トーナメントが例年通り行われる。
今大会は「第103回」となるが、夏の甲子園の勝利数番付を作成した。第1回から2019年の第101回大会までの勝利数を、東西(中部以東を東、以西を西)に振り分けた。勝利数が同じ場合は優勝回数で順番を付けた。なお昨年の「102回」は「交流試合」となったがその結果は含まない。
色がついているのは、今大会の出場校だ。なお今年は選抜大会のときにも「春の甲子園番付」を作成した。このときの三役以上。
東横綱 東邦(愛知)56勝 優5
東大関 中京大中京(愛知)55勝 優4
東関脇 県岐阜商(岐阜)48勝 優3
東小結 日大三(東京) 27勝 優1
西横綱 PL学園(大阪)48勝 優3
西大関 龍谷大平安(京都)42勝 優1
西関脇 広陵(広島)38勝 優3
西小結 高松商(香川)37勝 優2
実力伯仲の地域では「夏に強い」「春に強い」学校が?
「夏に強い学校」「春に強い学校」があることが、ここからもわかる。
一つ言えるのは、実力が伯仲した学校が並び立つ地域では、トーナメントではなく選考委員会が選抜する春の甲子園では「実力2位」の高校も勝ち星を挙げているが、トーナメントの夏の甲子園では、2番手校は勝ち星があがっていないということだ。
その典型が愛知県だ。春の甲子園では東邦が横綱、全国最多の56勝を挙げ優勝も5回、中京大中京がそれに次ぐ大関、55勝、優勝4回だが、夏は、中京大中京が78勝、優勝7回で東横綱だが東邦は19勝、優勝0回で十両7枚目になってしまう。