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“美しい柔道家”は3カ国語堪能、名門ハーバード大卒スプリンター、数学者が金メダリスト… 世界は文武両道のスケールもデカい
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byGetty Images(L,R)/Takuya Matsunaga,JMPA
posted2021/08/09 06:00
アナ、ビロディド、トーマス……世界にも文武両道アスリートがいっぱいいた
文武両道で思い出す「東大アスリート」の言葉
ここまで文武両道な4人のビックリ経歴を見てきたが……思い出すのは東大医学部に在籍しながら三段跳で関東学生ナンバーワンとなった内山咲良の取材に立ち会った際の言葉だ。
内山は学業と競技の両立について「どっちかしかないよりは、精神的にはすごく楽だったのかなと思っています。"どっちかダメだったら、どっちか頑張ればいい"という心持ちでやってきました」と語っていた。両方を頑張ることで、気持ちに張り合いが持てるというのはとても素晴らしいことだし、1つの道を突き進むよりも意外と心に余裕ができるのかも――なんて考えたりもする。
もちろん、ヤンチャな過去を経てトップオブトップにたどり着いたアスリートも、スポーツがあったからこその良き人生だし、それが人間の多様性ともいえる。
もっと普通の世の中でオリンピックを楽しみたかったのはヤマヤマだが、感染対策を万全にして奮闘した各国の選手たちをリスペクトしたいよね……と聖火が消えたこのタイミングで感じるばかりだ。
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